はじめに

いんげんは南米が原産で、日本には江戸時代に隠元禅師がもたらしたといわれ、その名を付けたそうです。また、関西では一年に三度収穫できることからさんどまめとも呼ばれています。もともとは完熟した「いんげん豆」自体を食べていたようですが、今では主に若取りしたものをさやごと食べるので「さやいんげん」と呼ばれているそうです。さやいんげんの旬は、夏前から秋である。国産のさやいんげんが食べたい場合は、この季節にさやいんげんを積極的に摂取することをおすすめのようです。

栄養

①βカロテン
さやいんげんには、脂溶性のビタミンのひとつであるβカロテンが豊富に含まれています。さやいんげんに含まれているβカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAとして働く栄養で、緑黄色野菜に多く含まれています。皮膚や粘膜を健康に保つ効果のほか、視力維持などにも効果があります。また、強力な抗酸化作用があり、活性酸素を抑えて老化や生活習慣病の予防に効果があります。

②食物繊維
さやいんげんには、食物繊維が多めに含まれています。食物繊維には、腸の蠕動運動を促す働きがある栄養のため、便秘解消の効果がありますさらに、さやいんげんは水分も多めに含まれている野菜なので、食物繊維と水分の効果で、より頑固な便秘には効果的です。また、食物線維と水分のおかげで満腹感も得られ、食べ過ぎ防止にもなります。

③ ビタミンB2
さやいんげんはビタミンB2を含んでいます。糖質やタンパク質、脂質をエネルギーに変換するためにビタミンB2は欠かせない栄養です。エネルギー生成に関わるため、発育のビタミンとも呼ばれる。成長期の子どもには不足しないように摂取させたいですね。

④アミノ酸
必須アミノ酸であるリジンが含まれ、カルシウムの吸収を高めたり、新陳代謝を良くして肌を綺麗にしてくれます。アスパラギン酸も含まれていているので、疲労回復効果の高い栄養素がたっぷり含まれ、疲れた時や夏バテ防止に有効です。

⑤モリブデン
さやいんげんには、モリブデンが比較的多めに含まれています。ミネラルの一種であるモリブデンは、肝臓や腎臓に存在する微量ミネラルです。モリブデンは、体内で銅と同じく鉄分の利用を促すため、貧血予防に効果があります。また、さやいんげんには、造血のビタミンである葉酸も含まれているので、より貧血の予防や改善に有効です。

ポイント

①選び方
さやの緑色は濃く鮮やかで、色つやのあるものが新鮮です。細くて張りがあり、先端がピンと伸びているものを選びましょう。豆の形がさやに出ているものは育ちすぎて固いので注意しましょう。

②保存方法
乾燥するとしなびてしまうのでポリ袋に入れて野菜室で保存します。収穫後時間が経つと風味が落ちやすいので早めにいただきましょう。

③ 調理
1.最近はスジのないものが多いですが、基本的にはスジを取ってから茹でます。

2.さやに爪を立てて跡が残ったら茹で上がった証拠です。好みの加減でザルに上げてください。

3.塩茹でしてから一度冷水にさらすと鮮やかな緑色が保てます。茹ですぎると風味も色も悪くなり、水っぽくなるので注意しましょう。

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