疫力が低下すると、風邪を始め、さまざまな感染症にかかりやすくなります。免疫力とは体に備わる防衛機能のことで、不規則な生活や運動不足で低下することもあります。

免疫力は、加齢のほか、昼夜逆転の生活や寝不足続きなどの不規則な生活、心身へのストレスなどによっても低下します。免疫力を高めるには、特にどのようなことに気をつければよいのでしょうか。生活の中で心がけたいことを紹介します。

生活習慣を改善して免疫力を高めよう

普段の生活スタイルを見直すだけでも、免疫力を高めることができます。どのような点を見直すべきか、具体的なポイントを紹介します。

喫煙を控える

タバコを吸うことによって、白血球の一種である肺胞マクロファージが抗体を作り出す力が衰えたり、免疫機能を促す働きを持つリンパ球が減少することがわかっています。

良質な睡眠を十分とること

免疫力をつかさどる自律神経は、眠ることによってバランスが保たれています。そのため、睡眠がしっかりとれていないと、免疫力は低下します。個人差はありますが、7~9時間程度の睡眠時間が理想です。

起床したら朝日を浴び、朝食をきちんと摂ること

夜間はリラックスさせる副交感神経が優位になり、昼は活動的な交感神経が優位になります。また、免疫細胞も昼は活性が高く、夜は低くなります。これを日内変動型と呼びますが、朝日を浴び、朝食をしっかり摂ることでスイッチの切り替えがしやすくなり、体内リズムが整うことで免疫力もアップします。

免疫力をアップさせる食材を取り入れ、栄養バランスのよい食事を

ヨーグルトや納豆など整腸作用のある食材、ニンジンやトマト、ホウレンソウ、モロヘイヤなど抗酸化力作用のある食材には、免疫力を高める効果が期待できます。これらの他、免疫細胞をつくるもとになるタンパク質もしっかり摂りながら、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

入浴時は湯船に浸かって、しっかり体を温めよう

体温が1度下がると、免疫力が3割低下するといわれています。いつもシャワーだけですませがちな人は、湯船に浸かるようにするだけで、体温が上がり、免疫力を高める効果が期待できます。半身浴や足浴も効果的です。

激しい運動は逆効果!?

激しい運動をすると、運動をしない状態のときよりも免疫力が低下し、風邪を引きやすい状態になるとされています。それは、なぜなのでしょうか。

風邪のウイルスが鼻や喉の粘膜に侵入すると、炎症を起こして風邪を引きます。通常、唾液に含まれる「分泌型免疫グロブリンA」と呼ばれる免疫物質が、風邪のウイルスの侵入を阻止しているのですが、フルマラソンに挑戦したり、アスリートや運動部の学生が合宿をしたりといった激しい運動の後では、分泌型免疫グロブリンAが著しく低下することがわかっています。

運動をすることで起こる体温上昇や疲労物質の蓄積などの変化は、身体内部の環境を変化させる、いわゆるストレスになります。このストレスがほどよい程度であれば、自律神経や免疫系が刺激され、これらの機能が高まるのですが、逆に過剰になってしまうと、これらの機能が低下し、健康が維持できない状態になってしまうので、きをつけましょう。

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