ワカメを摂取しましょう!含まれている栄養素を知っていますか?
ワカメや昆布、海苔などの海藻をほぼ毎日食べる人は、ほとんど食べない人に比べ、心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症するリスクが低いことが分かったそうです。
はじめに
サラダやお味噌汁の具材として人気の海藻わかめ。低カロリーなのに栄養価が高い、私たちにとって普段から欠かせない食材ですね。1990~1994年に行われた食物摂取頻度調査では、日本の中年男女を対象とする研究で、ワカメや昆布、海苔などの海藻をほぼ毎日食べる人は、ほとんど食べない人に比べ、心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症するリスクが低いことが分かったそうです。女性では、リスクが44%低くなっていました。男性でも24%低くなっていたそうです。今回はワカメにフォーカスしてまとめてみました。
ワカメに含まれるビタミン
ビタミンというとまず野菜や果物を考えますが、実は海藻にはさまざまなビタミンが含まれていて、その量は野菜や果物に勝るとも劣らないそうです。わかめの中でも、とくに素干しわかめと板わかめにビタミンは多く含まれています。とくに板わかめのカロチンは8700マイクログラムで、カロチンが多いといわれるパセリの7500マイクログラムを大きくうわまわります。それは生のわかめをそのまま干すので、成分がほとんど逃げないのと、天日乾燥による太陽光の影響ではないかと考えられます。 わかめに多く含まれているビタミン類はビタミンA、ビタミンC、それにビタミンB郡などです。
ビタミンA
ビタミンAが欠乏すると、成長がとまったり、骨や歯の発育が悪くなったりすることが知られています。植物性食品の場合、ビタミンAはカロチンという形で含まれています。わかめに含まれるカロチンの量は、ほうれん草などの緑黄色野菜と比較しても、決してひけをとるものではありません。生のほうれん草には100g中3100マイクログラムのカロチンが含まれていますが、生わかめでは1400マイクログラム、乾燥わかめ(素干し)では、3300マイクログラムも含まれているのです。ほうれん草の一回の使用量は約80gで乾燥わかめは約5gです。ビタミンAは油に溶ける性質があるので、料理の際は油と合わせるのがおすすめです。
ビタミンB
ビタミンB郡の特徴として、その一部が腸内の細菌によって合成されているということがあげられます。 腸内細菌の中には、一部の食物繊維を栄養にして生きているものもいます。ビタミンB郡をとるには食物からとりいれることと、体内の腸内細菌から供給されることの二つがあります。乾燥わかめ(素干し)にはビタミンB1が100gあたり0.30mg、B2は1.15mg、ナイアシンが8.0mgと比較的多く含まれているうえに、食物繊維も豊富にあるそうです。
ビタミンC
乾燥わかめ(素干し)にも、生わかめにもビタミンCが100g当たり15mg含まれています。 ビタミンCは細胞の老化を防ぎ、生命をいきいきと活発に保つために欠かせないものです。近年では、がん予防に重要なビタミンの一つとされ、コレステロールの量を正常にするのにも役立つことが分かってきました。
ワカメに含まれる食物繊維
わかめには、乾燥重量の約40%の食物繊維が含まれています。 ヒジキやアオノリよりは少ないものの、のりや昆布よりは多く含まれています。 乾燥わかめの一回分で食べている量は約5gといわれますから、つまり約2gの食物繊維を取っていることになります。
セルロース
水に溶けず、消化もされないセルロースは、腸の中で水を含んでふくらみ、腸の中でできる便の量をふやして柔らかくします。 さらに腸の壁を刺激して腸のぜん動運動を活発にして、便が腸の中に長くとどまることを防ぎます。よって、便秘気味の人にはかなり有効のようです。
アルギン酸
① アルギン酸は塩分を体外に排出する働きをします。そのため体内のナトリウムは減少し、血圧の上昇を抑えることになるのです。食事をするときは、まず塩分をとりすぎないことが大事ですが、わかめを食べているとその害をかなり取り除くことができます。
② 血液中のコレステロールを減らす働きや、腸内細菌のバランスを整える働きもあります。 動脈硬化が招く怖い成人病を防ぎ、腸から始まる老化を防ぐためにも、わかめは積極的に取り入れたい食品です。
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