はじめに

高菜はいくつかの品種があるのですが、漬け菜として使用されることがやはり多いようです。高菜を漬物にした高菜漬けは、野沢菜漬け、広島菜漬けと並んで日本三大漬物と呼ばれています。あまりそのまま食べるイメージが無いのですが、外側の葉は硬めでも、中側の葉は柔らかいのが特徴となっていますので生で食べることもできるという特徴があります。高菜はカラシナの仲間となっていますので、葉には少しピリッとした刺激という特徴があるのだそうです。この、高菜を食べた時に感じる特徴的な辛み成分は「イソチオシアン酸アリル」という成分によるものとなっており、マスタードの辛み成分と同じなのだそうです。昔は近畿地方辺りまで広く栽培されていたそうなのですが、最近では九州で主に栽培されています。

栄養と効果

①イソチオシアン酸アリル
高菜の葉や茎の辛味は、マスタードなどと同じイソチオシアン酸アリルと呼ばれる成分です。この辛味が食欲を増進させ味にアクセントをつけてくれます。さらにイソチオシアン酸アリルは肝臓の解毒作用を高めるので、がんの予防にも効果効能があります。

②ビタミンK
高菜に含まれるビタミンKには、ケガで出血した場合に血を止める働きがあり、逆にケガをした場所以外では凝固させずに血液を流す働きがあります。またビタミンKはビタミンDと共に骨の形成に関わっています。ビタミンDは主に腸からのカルシウムの吸収を助けますが、ビタミンKは主に吸収されたカルシウムを骨に取り込むことを助けるので骨粗しょう症の予防にも期待される栄養素です。

③β-カロテン
βカロテンは自然界に存在する色素のひとつで、 摂取すると必要量だけビタミンAに変換されます。ビタミンAは活性酸素を抑えて生活習慣病を予防する効果があり、さらに皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ効能を持つので免疫力を高める働きがあります。

④ビタミンB1
高菜に含まれるビタミンB1には、食べた炭水化物が糖質に分解されたとき、代謝を助ける効能があります。糖質がエネルギーに変わるのをサポートするので、ご飯やパンなどで余分に摂取した糖質を燃焼してくれます。
逆にビタミンB1が不足すると、糖分をうまくエネルギーに変えられず脂肪として体内に蓄積されるので、体脂肪が気になる場合は意識して摂取することをおすすめします。また、糖分がエネルギーに変えられないと疲労の原因になるので体がだるいと感じたらビタミンB1を意識的に摂取しましょう。

⑤ビタミンC
ビタミンCには美肌効果があることは有名ですが、ビタミンCの効能効果は他にも様々あり、ダイエット効果もその一つです。理想のダイエットは、筋肉を落とさずに余分な脂肪を燃やすことですが、余分な脂肪を燃やすためには、カルニチンというアミノ酸誘導体が必要になります。カルニチンはリジンというアミノ酸からつくられますが、このときに必要なのがビタミンCなのです。効率よく体脂肪を減らすには、適度な運動とともにビタミンCの摂取も必要です。

効率の良い摂取方法

①高菜漬けにして食べる
高菜漬けは塩で漬け物にするので、塩分によって水分が抜けて栄養素が凝縮されます。そのため、高菜と高菜漬け、同じ量を食べた場合に高菜漬けの方が栄養価が高くなるという特徴があります。高菜を生のまま食べるよりも高菜漬けを食べた方が効率よく栄養を摂取することができるでしょう。

②加熱する場合は短時間にする
高菜の栄養を効率よく吸収するには油を使っての加熱調理がおすすめですが、ビタミンCなどの水溶性ビタミンは水に溶けだす性質があるので注意が必要です。茹でる調理をする場合には加熱時間を短時間にすることでビタミンCの流出を最小限に防ぐことができます。

③油と一緒にとる
高菜の中に豊富に含まれるβ-カロテンや、糖質の代謝を高めるビタミンB1は、脂溶性ビタミンといわれ油を使う炒め調理などで食べると栄養の吸収率が高まります。また、脂溶性ビタミンであるビタミンKはビタミンDと共に油調理に向いている栄養素です。高菜に含まれるこれらの栄養をムダなくとりたいときは油料理で食べるのが一番と言えます。

高菜といえば、高菜漬けが有名ですね。注意点としては塩分が多いので摂り過ぎには注意が必要のようです。

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