カンピロバクター腸炎とは
一般的に家畜や野鳥、野生動物の消化管に存在しているカンピロバクター属の細菌が、食品や水などから人の消化管に感染し、下痢などを引き起こす病気です。
はじめに
みなさんはカンピロバクター腸炎をご存じでしょうか。
名前は聞いたことはあるけど症状は知らないという方もいるので、
今回はカンピロバクター腸炎を少しですが紹介したいと思います。
カンピロバクター腸炎
牛、羊、豚、鶏などの家畜や野鳥、野生動物の消化管に存在しているカンピロバクター属の細菌が、その排泄物で汚染された食品や水などを介して人の消化管に感染する。鶏肉などの肉類はカンピロバクター腸炎の主な原因になっており、生や加熱不足で食べることにより少量でも感染する。鶏刺し、レバー刺しなどの生肉の摂取のほか、バーベキューで生焼けの鶏肉などを摂取することにより感染するケースも多い。この菌は乾燥に弱く、通常の加熱調理で死滅するが、低温には強いため、冷蔵庫の過信は禁物である。調理前の手洗いが不十分であったり、調理器具の洗浄、乾燥が不十分であったりすると感染が広がりやすい。また消毒が不十分な井戸水などから感染する場合や、感染した人や動物からの接触感染もある
症状
細菌と接触した2~5日後に症状が出始め、約1週間続く。下痢、腹痛のほか吐き気や嘔吐、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感が起こる場合もある。下痢はほぼ100%の患者に見られ、血便が見られることもある。重症化すると脱水症状に陥る。発熱は約90%の患者に見られ、38~40度程度。腹痛も約90%に認められる。多くの場合は数日で症状が治まるが、子どもや高齢者、抵抗力が低下している人は重症化する可能性が高い。まれに敗血症や髄膜炎などの合併症を起こすことがある。また近年、感染後約10日を経てギラン・バレー症候群が発症するケースがまれにあることが知られてきた。ギラン・バレー症候群は両手足に力が入らなくなり、急速にまひが全身に広がる。重症になると呼吸困難に陥ることもある神経疾患である。
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