ゴマの種類

近年の健康ブームで脚光をあびているセサミンは、ゴマに含まれる成分です。ゴマはゴマ科のゴマ属の一年生草本で、旬は初秋です。果実は4室に分かれた蒴果であり、果実が割れる前に全草を抜き取り天日で乾燥させてから、割れて出てきた種子(これがゴマ)を集めます。種子の外側の皮の色により、ゴマは白、黒、金と大きく3種類に分けることができます。その見た目の色から黒ゴマ、白ゴマ、金ゴマといわれますが、世界には色や形、大きさなど、実にさまざまな種類があり、その数は約3,000種といわれています。

① 黒ゴマ
中国や東南アジアで主に生産されます。種皮の黒い色には、健康成分であるアントシアニンというポリフェノール色素や、不溶性食物繊維の一種であるリグニンが含まれています。日本での主な産地は、鹿児島県と沖縄県です。

② 白ゴマ
アフリカや東南アジアなどの、温帯や亜熱帯地域を中心に、世界各地で生産されています。黒ゴマと比べると脂質が多く、ゴマ油の原料としても使われます。日本での主な産地は鹿児島県で、白ゴマは特に、西日本で好まれています。

③ 金ゴマ
黄ゴマや茶ゴマと呼ばれることもあり、脂質が高くコクのある味わいです。
香りも黒や白よりも抜きでて高く、その分、値段も高価です。トルコ産が有名ですが、近年では日本国内での栽培も増え、茨城県、京都府、鹿児島県が主な産地です。

セサミンの力とは

古くから利用価値の高い物として栽培されてきたゴマには、希少な栄養成分が含まれています。ゴマに最も多く含まれているリグナンがセサミンです。リグナンとは、植物の茎や根、種子に含まれる化合物のことでその代表がゴマリグナンです。このゴマリグナンはさらに、セサミン、セサモール、セサミノール、セサモリノール、セサモリン、ピノレジノールなどに分かれます。ゴマに含まれるセサミンは、ゴマの全体の約1%程度を占めています。
セサミンの持つ健康のパワーは、外敵などから身を守るために作り出したと考えられる成分で、フィトケミカルと呼ばれるものです。フィトはギリシャ語で植物を、ケミカルは化学物質を意味しています。フィトケミカルはビタミンのような栄養素ではありませんが、健康維持や病気の予防に何らかの役割がある機能性成分で、第7番目の栄養素として注目されています。

セサミンの摂取量

1日に必要な摂取量
セサミンの健康パワーは人気があるのですが、厚生労働省の定めた日本人の食事摂取基準では、1日の目標摂取量は特に決められていません。厚労省などで定められている栄養素は人体に必要不可欠なものであるため、より健康であるために摂取した方がよいものについては、摂取量を定めてはいないようなのです。フィトケミカルは従来の栄養素のように、摂取量が少ないからといって病気や欠乏症など、すぐさま健康に被害を与えるわけではありません。しかし、たんぱく質や脂質、炭水化物のようにエネルギー源にならなくても、より健康になるためには必要とされている成分です。ゴマからフィトケミカルの効果を得るのであれば1日に約10g、大さじ1杯程度を摂るようにするとよいでしょう。ゴマをどんどん食べることでセサミンを体にたくさん吸収することができ、薬のような副作用の心配もありません。ゴマの成分は脂溶性であり、体の奥にまで届き全身の健康に役立っています。中でもセサミンが活躍するとされているのが、肝臓です。肝臓は元々、神経などが無いことから沈黙の臓器といわれ、かなりのダメージを受けないと弱っていることに気付かない臓器です。しかし、ゴマをたくさん摂ることで、セサミンを肝臓に届けることができます。セサミンは肝臓の働きを助けるパワーも持っています。一方で、ゴマは半分が脂質であるため、健康効果を高めようと過剰摂取するとカロリーオーバーとなる可能性があるので注意しましょう。

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