「ネギ」が持つ風邪予防に効果的な成分

「ネギ」には様々な栄養成分が含まれていますが、中でも風邪によいとされるのが、アリシン、ネギオール、ビタミンやミネラル類です。アリシンは、ネギに含まれる硫化アリルがネギ自身が持つ酵素によって分解、生成される成分です。タマネギにも含まれる刺激臭や辛みのもとで、風邪を防ぎ、症状を和らげてくれます。風邪予防の他には、血圧を下げたり、血栓を防ぐなどの効果が、メタボリックシンドローム予防の観点からも注目されています。

ネギオールは、ネギの白い部分に含まれる独自の成分で、風邪菌にも有効な強い殺菌効果、解熱作用を持っています。また、ネギの青い部分にはBカロテンやビタミンB2、ビタミンC、ナイアシン、カルシウムなどの多彩なビタミン・ミネラルが含まれ、体の調子を整えるのに役立ちます。青い部分も白い部分も上手に食べることが、余さず栄養を取り入れるコツといえそうです。

血行を促進して体を温める効果!

「ネギ」には、体温を高めて血行を促進させる作用があるといわれています。これは硫化アリルが、とくに手指や足指といった体の末端部分の血行をよくする作用があるからで、冷え性の方にピッタリです。また、体を温めて発汗を促してくれるため、風邪の症状を和らげるはたらきがあるといわれています。

高血圧の予防効果!

「ネギ」の葉の青い部分には、血圧低下につながる栄養素であるカリウムが多く含まれています。カリウムの働きは、高血圧の原因となる塩分に多く含まれるナトリウムを、身体の外に出しやすくすることです。塩分のとりすぎを調節するのに役立ちます。

硫化アリルも高血圧の予防に役立つといわれていて、血液を促して血栓を予防する働きがあります。

免疫力を高める効果!

「ネギ」の葉の青い部分に含まれるβ-カロテンには、免疫を高める働きがあるといわれています。太いネギの青い葉の中によく見られる、ヌルヌルとした粘液部分に含まれる成分に、免疫を活性化する働きがあると言われています。

「ネギ」の栄養を逃さず、効果的に摂取するには

風邪に効果的な「ネギ」の食べ方は、まずアリシンの元となる硫化アリルやビタミン類が熱に弱く、加熱すると失われてしまうことに注意する必要があります。このため、薬味などで生のまま食べるのが最も効果的です。

細かく刻むことで、切り口を多くする!

硫化アリルは空気に触れることでアリシンを生成します。ネギを小口切りやみじん切り、せん切りなど細かく切り口の多い切り方にすると、空気に触れる部分が増え、アリシンも多くなるんです。

切ってから、15分ほど置いておく!

「ネギ」を切ってからしばらく置いておくことで、硫化アリルによるアリシンの生成が進み、風邪を防ぎ、症状を和らげる働きが強まります。ただしアリシンは揮発性なので、長時間置きすぎると成分が飛んでしまいます。1時間程度を目安に食べるようにしましょう。

水にはさらさない!

辛みを取るために「ネギ」を水にさらす調理法もありますが、水に成分が溶け出してしまうので、栄養面からいうとオススメの方法ではないようです。どうしても水にさらすのであればできるだけ短時間にしておきましょう。

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