ウインターブルーの症状と原因

季節によって気分が低下する症状を「季節性感情障害(Seasonal Affective Disorder)」といいます。
ウインターブルーは秋や冬頃からうつ病に似た症状が現れ、春になると改善していくことが特徴です。気分が落ち込むだけでなく、体がだるいなどの倦怠(けんたい)感、長時間睡眠をとっても眠い、などの症状が現れます。
ウインターブルーの原因として考えられるのが、日照時間の短さです。日光に当たると精神を安定させる働きを持つ「セロトニン」が分泌されますが、冬は日照時間が短くなるため、セロトニンの分泌量が減ってしまいます。そのため、心理面での不調が出やすくなるということです。

ウインターブルーになると気分がふさぎこむだけでなく、体を動かすことも面倒になるため、運動不足になりがちです。しかし、うつ症状に多い食欲の減退は起こらないため、体重が増えやすくなってしまうようです。

体を動かすと気分が晴れる

ウインターブルーを改善するためには、まず日光に当たることが大切。日光を浴びることで体内時計が整い、セロトニンの分泌を促すことが可能になります。また、体を動かすことも効果的です。運動はセロトニンと同じく脳内の神経伝達物質であるドーパミンの分泌を促し、ストレス軽減に役立ちます。中でも屋外で日光に当たりながら行う運動は、ウインターブルーを改善するために最適といえるでしょう。

おススメの運動

●ウォーキングやジョギング

屋外で行うウォーキングやジョギングは、ウインターブルーの解消に最適です。歩く、走るといった一定のリズムで行う運動は、セロトニンの分泌を促します。
歩いたり走ったりするのが苦手な人は自転車でも良いですし、一人ではなくトレーニングパートナーを探して一緒に運動すると、より楽しく運動できるでしょう。


●ストレッチ

自宅で運動をするならストレッチがおすすめです。筋肉の緊張をとるストレッチは、体の疲労感を解消するとともに、精神的なリラックス効果も高い運動です。
筋肉が温まっているお風呂上りに行うと、睡眠もとりやすくなるでしょう。張っている筋肉を中心に、ゆっくりとした動作でストレッチを行ってください。


●筋トレ

外で運動できないときは、筋トレもおすすめです。ハードな筋トレは、ドーパミンだけでなくエンドルフィンと呼ばれる神経伝達物質を分泌させ、気分を高揚させるといわれています。
しかし、最初からハードな筋トレを行うことは体に負担がかかりますし、続けることが難しいでしょう。

最初はクランチや膝つきプッシュアップ(腕立て伏せ)など簡単な筋トレから始め、体が慣れてきたらトレーニングの時間を長くしたり、少しキツいと感じるトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。筋トレ後に爽快感を感じられるようになったら、体を動かすことが楽しくなってきた証拠。定期的にトレーニングを続けられるようになりますよ。



●ヨガ・ピラティス

精神を落ち着かせるエクササイズとして効果的なのが、ヨガやピラティスです。ヨガやピラティスの特徴でもある呼吸を意識して行う動作は、セロトニンの分泌を促すのに効果的です。自分自身の体と心に向き合い、体を動かすことで、心身ともにリフレッシュすることができるでしょう。

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