はじめに

アラビア半島南部が原産とされる。過去にはトルコ・小アジア地域の説があった。1000年以上前から栽培されていたとされる。エジプトのお墓(推定紀元前2000年頃)にはイチジクを栽培・収穫する古代人の様子が描かれているそうです。イチジクが日本に渡った経路の説は2種類あり、1つはポルトガル人によって長崎に伝わったのは17世紀半ば(江戸時代)。もうひとつは、西アジアから東進してきたものが中国を経て伝播したという説があるそうです。産地としては、地中海沿岸やカリフォルニア半島。生産量でみるとトルコ、エジプトが多い。日本での主産地は愛知がもっとも多く、福岡、和歌山、兵庫、大阪、広島などで生産されています。

栄養と効果

① ペクチン
水溶性食物繊維の一つで、腸内環境を整える働きがあり便秘、腹痛、下痢などを予防、改善します。また、血糖値やコレステロールを下げる効果がありますので糖尿病の予防に役立ちます。食物アレルギーの抑制作用、がん肝転移の抑制作用 、抗腫瘍活性などもあります。

② アントシアニン
老化の原因となる活性酸素を除去するポリフェノールの一種です。メラニン色素を抑える効能があり、シミやしわを予防しますのでアンチエイジング(老化防止)効果があります。また目の働きを良くする効果もあります。

③ カリウム
体に塩分がたまるとむくみや高血圧になりますが、カリウムは体の塩分を排出してくれる働きがありますので、むくみの解消、高血圧の予防などに効果があります。また細胞を健康にしてくれますので身体機能を向上させます。

④ フィシン
タンパク質分解酵素(プロアテーゼ)の一種で、肉や魚などのタンパク質を分解して消化を促進する効能があります。消化をスムーズに早めることで胃もたれや二日酔いなどを予防してくれる効果があります。

⑤ 鉄
女性に不足しやすい「鉄」も含まれているので、貧血(鉄欠乏性貧血)の予防や改善効果があります。

⑥ ザクロエラグ酸
ポリフェノールの一種で、いちじくの栄養には他にもポリフェノールが含まれていますが、シミやシワを予防して美白効果もあります。ポリフェノールには老化の原因となる活性酸素を除去する働きがありますのでアンチエイジング(老化防止)の効果があります。また、糖尿病の予防にも効果があります。

⑦ カルシウム
カルシウムは骨や歯を生成し強くしたり、守ったりするために必要な成分です。いちじくは、果実類の中で上位に入るほどのカルシウムが含まれています。

干しイチジク

イチジクは乾燥させることで栄養が凝縮されますので栄養効果はとても高くなります。特に「カリウム」「カルシウム」「食物繊維」などは生いちじくよりはるかに増加しますので効果効能も同様に強化されるそうです。
食物繊維の場合、100mgあたりの含有量を比較すると、生いちじくは1.9g、干しいちじくは11gで、その差は5倍以上!なんと、生いちじくより干しいちじくの方が食物繊維を多く含んでいます。また、干しいちじくのカルシウムは、他のくだものに比べて一番多いそうです。ビタミンC以外の栄養素は全て生いちじくより干しいちじくの方が増加しているのですが、カロリーも増加しているので注意しましょう。

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