今年はかなりの不漁。秋の味覚「秋刀魚」

秋の味覚と言えば、「秋刀魚」ですが、今年は早々に不漁のニュースが流れていましたね。北海道厚岸町の漁港市場で行われた2020年の初競りで、秋刀魚の値段が1キロあたり1万1千円を上回る高値だったそうで、これは去年の初競りの最高値の5倍近い値だったそうです。

競りの後、漁港の直売店には、高いものでは1200円という秋刀魚が並んでいたそうです。秋刀魚の不漁は、ここ数年の中国などの外国漁船による大量に捕獲される影響だけではなく、海洋の環境に何らかの変化が起きているという見方もあるそうで、2020年の秋刀魚事情もかなりきびしい予測が出ているそうです。

秋の味覚の代表格!「秋刀魚」の栄養

「秋刀魚」はDHA(ドコサへキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富で有名ですね。どちらも体内ではつくりにくいため必須脂肪酸と呼ばれ、秋刀魚や鰯、鯖などのいわゆる青魚の脂肪に多く含まれています。中性脂肪を減らし、血圧やコレステロール値を正常に保ち、血栓ができるのを防ぐはたらきあるため、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞、高血圧など、生活習慣病の予防や改善が期待されます。

またDHAは、脳や神経の発達や機能維持には不可欠な栄養素。細胞やホルモンのはたらきを高める機能があります。DHAを積極に取り入れることで、記憶力や認知機能の向上に効果があると考えられています。

その他にも「秋刀魚」には、さまざまな栄養素が含まれています。必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質のタンパク質、貧血防止に効果がある鉄分、骨や歯をつくるカルシウム、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEなどです。また、はらわたには美肌効果があるといわれるレチノールが豊富に含まれます。

「秋刀魚」は焼き過ぎに注意しよう!

「秋刀魚」と言えば、塩焼きですよね。自宅のおいしく焼くコツは、秋刀魚の両面に均等に塩をふって10分ほどおき、網にサラダ油を塗って身がくっつかないようにします。先にグリルに火をつけて温めておくと焼きムラが少なくなります。グリルの機能によりますが、強火の遠火で両面合わせて12~14分程度焼きます。グリル庫内は中心よりも端のほうが熱くなるので、魚は少し端のほうにおいて焼くのがよいようです。

また、長時間焼いてしまうと、DHAやEPAが入っている脂が流れ出てしまうので焼き過ぎは禁物です。少量の秋刀魚なら、フライパンにクッキングシートを敷いて焼いたり、ホイル焼きにしたりして、出た脂をソースにからめて一緒に食べるのもよいでしょう。なお、秋刀魚の皮の部分にもEPAやDHAが多く含まれています。皮も残さず食べるようにしましょう。

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