はじめに

忙しくて、平日は睡眠不足。よく寝ているつもりなのに、寝起きがスッキリしない。日本は、世界でもトップクラスで眠れていない国のようです。睡眠には、「脳や交感神経を休ませる」「成長ホルモンで代謝を促進する」「記憶の定着と整理を進める」といった、多くの重要な役割があります。よって、睡眠不足が何日も続くと、次第に睡眠負債が蓄積され、心身のパフォーマンスが落ちてしまいます。負債を減らすには、まず自分の睡眠を見直し、改善のための知識を身に付けることが必要ですね。今回は睡眠の質を上げる方法をまとめました。

睡眠が生活にもたらす影響

睡眠は1日の疲れを回復させ、日中のパフォーマンスを上げるために欠かせないもの。理想的な睡眠時間は約7時間といわれていますが、そのなかでレム睡眠、ノンレム睡眠を繰り返しています。このレム睡眠、眠りの後半になるほど時間が長くなる傾向にありますが、短時間睡眠では、そこに行きつく前に起きる時間がきてしまうこともあるそうです。人の名前が思い出せないとか、あれしまったのどこだっけ?などが多い人は、レム睡眠の時間が足りていない可能性があるかもしれません。
ノンレム睡眠では脳も体も休んでいるのですが、一番のポイントは、最初にノンレム睡眠に入る時です。ここでしっかり深い眠りに入れると、1日の大半の成長ホルモンが分泌されると言われています。肌を美しく保ちたい、子供の成長が気になるというかたは、この最初の眠りを深くすることを意識していただくといいかもしれません。また、免疫力も高めてくれるほか、最近の研究では脳内に少しずつ溜まっていくゴミ(老廃物)を、深い眠りの間にお掃除している可能性があることが分かってきました。寝不足ぐらいとあなどっていると、疲労が回復できなかったり、集中力が落ちて仕事や勉強のパフォーマンスが下がるばかりか、将来の健康リスクにも関わってくるそうです。

睡眠の質を上げるのに大事なポイント

① 入浴は就寝の1時間前に済ませる
人の体温には、皮膚表面の温度と、深部体温という内臓の温度があります。この深部体温が入浴することで一時的に少し上がりますが、それが一気に下がるときに眠気がやってきます。湯冷めを気にしてすぐに布団に入るよりも、深部体温の下降に合わせて就寝したほうが寝つきのためにはいいでしょう。

② 照明の色や明るさをコントロールする
白っぽい灯りは脳が覚醒するので、寝る1時間前にはオレンジがかった暖色系のライトや間接照明に切り替えるのがおすすめ。反対に、朝は光を見ることですっきり目覚められるため、寝室のカーテンを開けたり、照明を徐々に明るくしたりするのが効果的です。

③ 寝る前スマホは内容に気をつける
寝る直前までスマホやPCを見ている人も多いでしょう。問題なのはブルーライトよりも内容。バトルゲームや仕事のメールなど脳が興奮状態になるようなものは、覚醒効果があるそうです。

④ 昼寝はMAX20分
睡眠負債が溜まっている人には、短時間の昼寝が効果大。ただし、長く寝すぎると夜の寝つきに影響するので、10~15時の間に最大20分間ほど取るのがベスト。昼寝の前にカフェインの入っている飲み物を摂ると、飲んだ30分後くらいにカフェインの覚醒効果が作用するため、すっきり目覚めることができます。
上記は仕事ができる人にも見られた共通の習慣でもあるようです。良質な睡眠により日々のパフォーマンスを上げていきましょう!

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