冬のほうれん草は栄養価が高い

「ほうれん草」は、スーパーでは1年を通して見ることが出来るため、旬を意識することは少なくなっています。ほうれん草の旬は、11月から2月にかけての寒い時期です。この寒い時期のほうれん草は、夏場に出回るほうれん草と比べて、よりたくさんの栄養を含んでいることをご存知ですか?冬場のほうれん草が甘いと言われるのは、この栄養の量の違いからです。

ほうれん草の栄養素

<鉄分>
ほうれん草の代表的な栄養素と言えば鉄分。ほうれん草に含まれる鉄分は牛レバーと同じくらい含まれているので驚きです。
鉄分は赤血球を作る材料になり、貧血予防に役立ちます。日本人の女性の約20%が貧血と言われます、疲れやすいなど貧血特有の症状が出れば注意が必要です。

<βカロテン>
続いて抗酸化作用の代表格βカロテンです。活性酸素の働きを抑制することでがんの予防などの効能があります。100gのほうれん草で1日に必要な量の40%を摂取することが出来ます。

<ビタミンC>
ビタミンCは免疫力を高めて風邪の予防に役立ちます。またコラーゲンの生成を促進させ、しみなどを防ぐ美肌効果もあります。ビタミンCはビタミンEと同時に食べることでより効果が高まります。ビタミンEが多く含まれた「ごま」と一緒に料理する、ほうれん草のごま和えは昔の人の知恵が活きています。

<カリウム>
ご存知のとおり、カリウムは摂り過ぎた塩分を体外に出す栄養素の代表です。血圧を下げる効果があるため、むくみの解消にも有効です。
<マンガン>
捨ててしまう人も多い、ほうれん草の根元にあるピンク色の部分。骨の形成を助ける栄養素マンガンが含まれています。マンガンが不足すると骨粗しょう症、生殖不能症、肌荒れなどを引き起こします。不足しがちな栄養素なので、是非捨てずに使って下さいね。

<シュウ酸>
シュウ酸は少し注意が必要。是非摂りたい鉄と結合して、体内での吸収を妨げてしまいます。そのため鉄分の吸収率が低くなってしまいます。そのため下ゆですることでシュウ酸を少なくします。ただシュウ酸をすべて取り除くことは出来ないので、ほうれん草を色んな食材とバランスよく食べる必要があります。

それ以外にも、ほうれん草にはビタミンB12や、葉酸、マグネシウム、亜鉛等のミネラルも豊富に含まれています。

このように、ビタミン類とミネラルがたっぷり含まれています。つまり、健康にもすごく良い食材ということ。たとえば、貧血予防、高血圧・動脈硬化の予防、眼精疲労の予防改善、美肌効果、抗酸化作用などがあることが分かっています。
また、ビタミンB2には脂肪燃焼効果があるので、ほうれん草ダイエットも可能です。必要な栄養素を摂りながら脂肪を燃やせるなんて、理想的ですよね。
これだけでも、ホウレンソウは全身に効く、立派な美容健康食材と言えますね。

免疫力アップ

ほうれん草に大変豊富なビタミンAやβカロテンが、免疫力を高める効果を発揮してくれます。しかも、ほうれん草にはビタミンCもたっぷりなので、ほうれん草ひとつでβカロテンをしっかり吸収できて一石二鳥なんです。
また、ビタミンEもたくさん含まれていることも、免疫力向上に一役買ってくれます。このようなビタミン類のおかげで、風邪や感染症、口内炎や免疫疾患などを予防する効果があります。
また、注目したいのが一日に必要な摂取量。引用文によれば、ほうれん草を1日に5~6枚食べればOKなんです。火を通すとずいぶん嵩が減ってしまうほうれん草ですから、5~6枚なんて1食分にも満たない程度。これくらいなら、簡単に食べることができます。
βカロテンの含有量だけでいえば、ほうれん草よりもニンジンやブロッコリーなどの方が多いようです。でも、食べやすさを考慮すれば、ほうれん草の免疫力アップ効果は、お野菜の中でもトップクラスと言えるでしょう。

便秘解消

快適なお通じのためには、じゅうぶんな水分やある程度の油分を摂ることも大切ですが、何よりも腸に入ってきた食べ物を外へ出すための動き(ぜん動運動)をスムーズにすることが大切です。このぜん動運動が弱まると、便秘になってしまいます。
ほうれん草には、腸のぜん動運動を活発にするビタミンB1が含まれていることや、食物繊維が豊富なことから、便秘の予防や改善に効果的なのです。
このような優れた整腸作用のため、ヨーロッパではほうれん草のことを「胃腸のほうき」と呼ぶこともあるんです。まさに、腸内の排泄物をきれいに掃き出してくれる、ほうきのような食材なんですね。

うつ病にも効果あり!?

うつ病は、気分の落ち込み、睡眠障害、頭痛などが主症状とされ、重症化すると自殺の危険が高まります。そういう意味では、命にもかかわり得る怖い病気です。ストレスやショックな出来事が引き金になることが多いですが、そうでなくても発症することもあります。
このようなうつ病に大きく関係するのが、セロトニンやノルアドレナリンといった脳内の神経伝達物質であることが分かっています。
うつ病の患者さんの脳内では、神経伝達物質のバランスが崩れ、セロトニンが少なくなってしまっているのです。
うつ病の人の脳内では、セロトニンが不足しているにで、うつ病の状態の脳内にセロトニンが増えれば、改善が期待できるということ。

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