和食は無形文化遺産となるなど、非常に世界から注目を集めているひとつの料理となりました。ヘルシーであることから、海外からもダイエットや美容に良いなどいわれてきましたが、実際は「意外と塩分が多い」という点も見逃せません。果たして日本人は塩分摂りすぎなのでしょうか?

日本人は塩分のとりすぎであるというのは事実か?

普段、我々日本人の体に合った食事をとろうとするとやはりおすすめされるのが「和食」です。具体的にいうとお漬け物やみそ汁、煮物と言ったものがあげられます。いずれも油などを使用する頻度も低く、体にとっても良いイメージが強いでしょう。しかし、だからといって日本人全てがみんな健康かどうかというとそんなことはありません。特に指摘されやすいもののなかのひとつが「高血圧」ですが、この高血圧は塩分の摂り過ぎによって起こる可能性があると以前から指摘されています。

さて、この高血圧は何が体にとっていけないのか。高血圧は体内に取り込まれた塩分を身体から排出させようとする働きによって起こるもの、というのが一つ考えられます。血液の圧を高くすることで身体の健康を守ろうとするごく自然の流れなのですが、これこそが高血圧の直接的な原因となります。そしてむくみなどもこの働きが原因で起こると考えられています。高血圧はただ血圧が高いだけでなく、心疾患や脳梗塞などといった命に関わる病気にも直結しやすいため非常に注意が必要なのです。もし健康診断などで指摘された場合は、速やかに食生活の改善を行うのがおすすめです。

出汁を使って塩分摂取目標量まで下げよう

さて、ここで大切なのは普段の減塩の方法についてです。ただ単純に使っている塩を減らせばいい、というものではありません。もちろんそれは正しい方法のひとつでもありますが、ただ塩分を減らすだけでは料理の味が薄味になってしまい、なんとなく味気のない食卓になってしまいませんか?できるだけ「美味しく減塩する」ということを意識しなければならないのです。

そこでおすすめしたいのが「出汁」を使った自然な減塩方法です。ご存知の通り、出汁とは昆布やかつお節などを煮込んでとったものですが、それぞれの素材の旨味をいいところ取りすることができます。勿論栄養もばっちりで、減塩を特に意識していない方にとっても出汁へこだわるというのはおすすめなのです。つまりこの出汁をしっかりとることで、自然の旨味を引き出しながら余計な調味料の使用をおさえることが出来ます。

目安を知って献立を考えよう

厚生労働省が定めた塩分摂取量の目標値は、男性で8g・女性で7gです。高血圧である場合などはそこから少し減らし6g、腎臓病患者の場合は3〜6g程度が目安と言われています。あまりピンとこないかもしれませんし、実際にこんなに使ってないよ!と思われるかもしれませんが、我々が何気なく外食で食べているメニューやハムやウインナーなどには多くの塩分が含まれています。こういったところから塩分を取りすぎているかのうせいもあるので、一度食生活を見直ししてみるといいでしょう。
この目安量に基づいて献立をたてていきます。先ほども述べたように、まずは出汁をきちんととって使うということを意識するようにしてください。全て素材から用意しなくても、だしパックなどを活用すればラクに美味しく、旨味と栄養をとることができます。なんでも作ろうとするのではなく、こういったアイテムを活用することで楽に減塩することが出来るので、是非試してみてください。身体のためにもまずは塩分摂取量を目指してみませんか?

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