はじめに

柿には「甘柿」と「渋柿」があります。これらの違いは渋み成分「タンニン」が口の中で溶けるかどうかできまります。溶けると渋くなり、溶けなければ甘くなるそうです。渋柿が甘くなるのは、アルコールや炭酸ガスを使って処理することで、タンニンを可溶性から不溶性に変化させているからで、干し柿にすると、渋みは自然に抜けるそうです。
柿は中国を原産地とする説と、中国、朝鮮半島、日本を原産地とする説がありますが、現在栽培されている柿のもとになったものは中国から渡来したという考えが有力なんだそうです。

栄養と効果

①βカロテン
βカロテン(カロテノイドの一種)は体に入ると『ビタミンA』に変換されます。カロテノイドは、活性酸素を除去しながら身体の抵抗力を高めて元気をつけ、病気を早く回復させてくれます。
風邪の予防はもちろん、老化・ガン予防にも効果が期待されています。
βカロテンは、ビタミンCと同じく強い抗酸化作用を持つ成分で、ビタミンCと同時に摂取することで相乗作用が起こるため肌荒れなどに効果的です。特に干し柿には、生柿と比較して約2倍のβカロテンを含んでおり、効率よく摂取することが出来ます。

②ビタミンC
柿は、1個で100mgほどの豊富なビタミンCがあります。
これは大人の一日摂取量の100gと同じで、1個で1日の所要量を摂取でき
ます。ビタミンCは強い抗酸化作用を持つのでシミ・そばかす・しわ・たるみなどの美肌対策や、疲労回復にも期待ができると言われています。

③カリウム
カリウムを多く含むので「高血圧」や「むくみ」に効果的です。
体内の血液に含まれるナトリウムを、尿と一緒に排出する作用があるからです。足がつる・疲れやすい・高血圧・不整脈・尿が出にくいこのような状態の時もカリウム不足があるかもしれません。カリウムの成人摂取量の目安は、男性が2500mg、女性が2000mg。
なんと柿100gに170mg、干し柿だと670mgもあります。

④ペクチン
柿に含まれるペクチンはそのほとんどが水溶性です。
人の消化酵素では分解されないので食物繊維として機能し、整腸作用やコレステロール低下作用などがあります。干し柿はペクチンの含有量が非常に豊富なため便秘予防に効果的なんだそうです。

選ぶ際のポイント

①果皮全体がオレンジ色で張りがある

②赤みがかったものは果肉がやわらかめ

③かたい食感がよければ色が濃すぎない柿

④大きめでずっしりと重みがある

⑤へたと果実の間に隙間がない

⑥黒い横スジの条紋は熟した証し

色々と効果のある柿ですが、食べ過ぎは貧血になる可能性があります。鉄とタンニンが結びつき、鉄分の吸収が妨げられることがあります。
また食べ過ぎると、身体を冷やします。
ナトリウムを排出してしまうので、血中ナトリウム値が下がります。
何でも食べすぎは良くないですね、バランスよく摂取しましょう。

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