駆け引きが見どころ!自転車競技トラック
すり鉢状の傾斜がついた競技場(オリンピックでは1周250m)で実施されるトラックは、アテネ1896大会から120年以上続く自転車競技の中でも特に歴史的な種目。
はじめに
オリンピックには何種類かの自転車競技がありますね。
どの自転車競技も見応えがありますね。
その中でも短い時間での駆け引きが行われるトラックでは、見応えもあるのではないでしょうか?
今回はそんなトラックでの自転車競技について紹介します。
トラック
すり鉢状の傾斜がついた競技場(オリンピックでは1周250m)で実施されるトラックは、アテネ1896大会から120年以上続く自転車競技の中でも特に歴史的な種目で、1912年以外のすべての大会で実施されてきました。種目数は自転車競技の中で最も多く、22種目の半数以上となる12種目があります。
トラックの女子種目が初めてできたのはソウル1988大会。アトランタ1996大会からはプロ選手の出場が可能になり、日本の競輪選手も参加するようになりました。シドニー2000大会からは、日本で発祥したケイリンが種目として加わりましたね。北京2008大会で初めて採用されたマディソンは、女子種目がなかったため、男女平等の観点からロンドン2012大会の前にオリンピック競技から外れたが、東京2020大会で戻ってきます。
見どころ
トラックは短距離種目と長距離種目に分けられる。短距離はチームスプリント、スプリント、ケイリン、長距離にはチームパーシュート、オムニアム、マディソンが含まれます。
チームスプリントは男子が1チーム3人、女子が1チーム2人で行う。1周ごとに、それまで先頭を走って風よけとなっていた選手がコースから外れ、最後の選手がフィニッシュラインに達したタイムが記録となります。チームの力が問われる種目。
スプリントは、個人で着順を競います。力を最大限に発揮するために、レース中は風圧を受ける先頭を避けようと、さまざまな駆け引きが行われます。前に出たくない選手がサドルから立ち上がり、バンクの傾斜を使ってその場でピタッと止まるテクニックは会場を沸かせます。ラスト1周は爆発的なスピードで先頭争いが繰り広げられ、一気に勝負がつくでしょう。
ケイリンは7人までの選手によってトラック6周で競われます。レース途中までは先頭誘導車が選手たちへの風よけをしながら段階的に速度を上げ、選手たちはその後ろでポジション争いを繰り広げますね。先頭誘導車が速度を時速50kmまで上げ、残り3周で離れると、レースは一気にヒートアップ。そこからの激しい流れが見どころですね。
4kmの距離で競われるチームパーシュートは、4人1組の2チームが対面でスタートし、相手を追い抜くか、またはタイムで勝ることで勝者となります。見どころは空気抵抗から仲間を守り合うチームワーク。
オムニアムは、トラックレースの複合種目。1日に4つのレースを行い、各レースの合計得点で順位を競う。4レースの内訳は、多数の選手が一斉にスタートして順位を争うスクラッチ、周回ごとに先頭の選手にポイントが入るテンポレース(オリンピックでは東京2020大会で初の実施)、2周回ごとに最下位の選手が脱落するエリミネーション、中間ポイントを獲得しながら30km前後を走破し、ポイントを競うポイントレースとなっています。 新種目のマディソンは、2人1組のペアで、レース中に選手が交代しながら男子は50km、女子は30kmを走って競う。選手交代は待機している選手と行うが、その際、選手の体に触れなくてはいけない。高速走行中の選手が交代時に、待機中だった選手を加速するために手を引いて放つ「ハンドスリング」が見どころ。ハンドスリングではなく、腰を押してもいい。
東京オリンピック会場
伊豆ベロドドーム
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