はじめに

マラソンスイミング?
みなさんはこの競技をご存知でしょうか。
聞いた事ある方もいれば、初めて聞く方もいるのではないでしょうか。
今回はオリンピック競技のマラソンスイミングについて紹介したいと思います。

マラソンスイミング

マラソンスイミングは、海や川、湖といったなかで安全に配慮された場所を使い、男女ともに10kmを泳ぐ。その名のとおり、水泳のマラソンといえる。北京2008大会から正式種目に採用された、比較的新しい競技だ。基本的には周回コースで、選手たちは途中で給水を行いながらも、約2時間に及ぶ耐久レースを戦い抜く。記録も重要ではあるが、天候等の環境によって試合環境が左右されるため、戦略を含めた勝負の比重が高い。いかに波や潮の流れなどの自然環境を味方につけ、活用していくかも勝負の大きなポイントにもなる。自分を磨き上げることはもちろん、駆け引き、環境への対応、戦略などの経験が生きるためベテラン選手も多く、抜きつ抜かれつの見応えのある試合展開が魅力だ。

10キロとは思えないスピード種目

マラソンスイミングがオリンピック競技となった北京2008大会当時は、まだマラソンスイミングに特化した選手が強かった。しかし、オリンピックの正式種目になって以降は勢力図が変わり始め、競泳競技の長距離選手たちが徐々に参戦するようになる。
結果、ロンドン2012大会の男子10kmを制したウサマ・メルーリ(チュニジア)は、北京2008大会の1,500m自由形金メダル、同ロンドン2012大会でも1,500m自由形で銅メダルを獲得しており、競泳とマラソンスイミングの両方を主戦場とする、いわゆるデュアルスイマーであった。このデュアルスイマー誕生の背景には、ロンドン2012大会の会場となったハイドパーク内のサーペンタイン湖は流れのない静水面だったことから、競泳競技でも代表となれるほどのスピードが生かしやすかったこともある。なお、北京2008大会の会場もロンドン2012大会と同じく、公園内の湖を利用して行われている。
ただし、ロンドン2012大会以降からはマラソンスイミングのスピード化が顕著に表れるようになる。戦略、経験に加えてスピードも重要視されるようになり、現在では多くの選手がデュアルスイマーとしてオリンピックを始め、世界大会で活躍するようになった。
その影響か、近年では10kmにも及ぶ長距離ながら、コンマ数秒差のレースも多い。代表的なのは、リオデジャネイロ2016大会の男子10kmだ。オリンピック競技になって、初の海でのレースとなった今大会。ラスト100mから13人にも及ぶ選手がフィニッシュになだれ込み、身体ひとつ抜け出していたスピリドン・ヤニオティス(ギリシャ)をフェリー・ウェールトマン(オランダ)が猛烈に追い込み、ほぼ同時にフィニッシュ。同タイムと表示されたが、写真判定にもつれ込む。頭の位置はヤニオティスが前に出ていたが、タッチのタイミングを合わせたウェールトマンが勝利したのである。まさに最後の最後まで目が離せないレースだった。
海や河川といった多くの外的要素がある会場ですら、高いスピードを出せる泳力が求められる始めたこの競技で、競泳競技でも力を伸ばしているヨーロッパ勢が勢力を伸ばしているのは必然かもしれない。東京2020大会では、スピードレース化が進むマラソンスイミングでどんなレースが展開されるのか。2時間、目が離せない試合になることは確かである。

会場

お台場海浜公園

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Kenji

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