大阪人はふぐが大好き!

「冬はふぐやで。」
「11月ドンで、ふぐ開始やで。」
「ふぐを食べずに冬を終えるとかありえへんわ。」
「ふぐなんてそこらのスーパーで売ってるやん。安いのもあんで。」
「ふぐで始まりふぐで終わる。それが日本の、大阪の冬やで。」
私の友人の大阪人のN氏の言葉です。

ふぐは高級品。
そんな概念ふぐが大阪人には無いのかと思ってしまうほど、大阪ではふぐがよく食べられており、全国消費量の6割が大阪と言われています。

大阪人にとっては身近な食材のふぐ。
山口県や九州が本場と言われるふぐが、なぜ大阪でこれほどまでに身近な食材となったのでしょう。

資格が他府県より取得しやすい

ふぐには毒があり、資格がないと販売・調理が出来ないというのは、ご存知な方が多いと思いますが、このふぐを扱う資格というのは、実は国家資格でもなんでもないのです。

各都道府県が、処理・調理の条例を定め、試験を実施して、免許を与えているのが現状です。
その為、「ふぐ調理師」「ふぐ処理師」「ふぐ取扱者」など呼び名も都道府県によってバラバラだったりします。

ふぐを扱う資格は各都道府県によって違う事から、資格取得試験を受ける条件も各都道府県によってバラバラで、ほとんどが実務経験が入ります。
まずは日本の首都の東京では、「東京都知事の免許を受けたふぐ調理師の下、ふぐの取扱いに2年従事した者」
また、本場山口県では、「学校教育法第57条に規定する高等学校入学資格を有する者で、3年以上ふぐの処理の業務に従事した者」となっています。

これに対して大阪はというと、ふぐ処理講習会を受講後に、大阪府知事に登録すれば、ふぐ登録者になる事が出来てしますのです。ふぐ処理講習会の内容はわかりませんが、受験資格もなく、いささか簡単に資格が取得出来てしまうのです。
これなら、そこらのスーパーで売っているという知人の言葉にも納得できます。

これらの理由で、大阪には資格取得者が多くおり、ふぐを提供できる環境が多いので、身近な食材へとなっていったと言われています。

関西でのふぐ料理の呼び名

大阪では、他府県とは違った呼び名でふぐ料理が提供されています。
ふぐ刺しは、『てっさ』。ふぐ鍋のことを『てっちり』と呼ばれています。

これは、大阪では昔、ふぐも鉄砲も当たると怖いということで、ふぐをテッポウやテツと呼ばれていており、テッポウの刺身で「てっさ」と言われ、「てっちり」は生で食べれない外国人が、鍋にチリチリと湯に通して食べた事から、この呼び名になったとのことです。

そんな大阪のふぐ文化。
冬に大阪を訪れた時は、味わってみてはいかかでしょうか。

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