タンパク質と聞くと、筋肉に必要な栄養素と捉える人も多いでしょう。
しかし、タンパク質はみんなに必要な栄養素なんです。
タンパク質が不足するとどんな事が起きるのでしょうか。

タンパク質不足が引き起こす体への影響

①筋肉量の減少
ダイエットや減量のために低カロリーの食事ばかりをしていると、体に必要なエネルギーを確保しづらくなります。
体内に入ってくるエネルギーが減少すると体は危険を察知して、筋肉を分解することで生きていくために必要なエネルギーを作り出します。

つまり、必要なエネルギーを補給しないまま生活していると、エネルギー源を筋肉に頼らざるを得なくなり筋肉量が減ってしまう可能性があります。

筋肉を作る材料となるのはタンパク質です。
実は臓器も筋肉でできています。低カロリーの食事や高脂肪の食事を続けて体内のタンパク質を不足させてしまうと、結果として基礎代謝量が落ちて太りやすく痩せにくい体質を作りやすくなってしまいます。

また、摂取した脂肪が消費されずに内臓回りに溜まる症状、いわゆる「メタボリックシンドローム」を引き起こしてしまう可能性もあります。

②肌や髪のトラブル
男女問わず、髪や肌は丈夫に保っていたいものです。

特に女性は、肌のハリやツヤ、弾力を維持するコラーゲンを失いたくありませんよね。
しかしコラーゲンもタンパク質から構成されているので、体内のタンパク質が不足してしまうと、コラーゲンそのものが減少してしまいます。


皮膚組織の大部分を占める真皮の材料となっているのもコラーゲンです。
コラーゲンにエラスチンという体の構造を担う構造タンパク質が加わり、肌に弾力を与えると言われています。
タンパク質が不足することでエラスチンの働きも活発に行われにくくなり、シワやたるみの原因につながると考えられています。

また、髪の毛の大部分はケラチンと呼ばれるタンパク質で構成されています。ケラチンは20種類あるアミノ酸の種類のうち一部が結合して作られる成分です。
タンパク質不足は枝毛や切れ毛の原因にもつながります。丈夫な髪の毛を作るどころか、薄毛を招く可能性もあるので要注意です。

③集中力・思考力の低下
やる気を出してくれるドーパミンや気持ちをリラックスさせるセロトニンなどの神経伝達物質は、アミノ酸(タンパク質を作る最小成分)からできています。
そのためタンパク質が不足すると、神経伝達物質が脳内で普段のように作られず働きも鈍くなってしまいます。

なんだか最近物事がうまくいかない、知らず知らずのうちにぼーっとしていると感じたり、指摘されたりするなら要注意。
タンパク質不足による神経伝達物質の鈍化によって、集中力や思考力が低下している可能性があります。
心身の不調はさまざまな要因によって起こりますが、体内のタンパク質不足が原因となって不調を招いていることも考えられます。
症状を悪化させないためにも、まずはタンパク質をしっかりと補いましょう。

タンパク質の体への役割

タンパク質は筋肉や臓器、遺伝子まで含め体内で多くの役割を担っています。
主な特徴は以下の4つです。

* 臓器、筋肉、皮膚、骨や歯、毛髪や爪など体の材料となる
* ペプチドホルモンや神経伝達物質を構成
* 免疫機能を高める
* 酵素を構成する(消化酵素など)

人間の体は約10万種類のタンパク質から構成されています。
そしてこのタンパク質は、わずか20種類のアミノ酸が数十~数百個以上の鎖状につながってできているのです。


また、20種類のアミノ酸のうち9種類は体の中で作り出すことができないため、食物から摂ることが必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
たんぱく質がいかに生きていくうえで必要な成分とお分かりになったかと思います。
決してマッチョになりたい人に限って摂取すべき成分ではないのです。
是非とも健康生活を送りたい方は積極的にタンパク質を摂りましょう!

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