サクラとは

サクラはバラ科サクラ属サクラ亜属(Prunus subg. Cerasus )に分類される落葉広葉樹である。原種は11種確認されており、エドヒガン、オオシマザクラ、ヤマザクラ、カンヒザクラ(沖縄で野生化)、マメザクラ、チョウジザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、タカネザクラ、ミヤマザクラ、クマノザクラ(紀伊半島南部で2018年に発見)などが認められており、これらの変性や交雑などから数十種類の自生種が存在する。

江戸彼岸

桜の原種の一つ。樹高はおおよそ15m~25m。葉は楕円形で長辺が5~10cm。花は薄紅色から白で花弁は5枚で一重。名前の通り春の彼岸ごろに花を咲かせる。写真に見られるように萼の付け根が丸く膨らんでいるため見分けやすい。サクラの中では非常に長寿の種であることが知られており、樹齢2000年を超えるといわれる神代桜や樹齢1500年を超える淡墨桜、樹齢1000年と言われる樽見の大桜、その他にも樹齢300年を越える石割桜などが有名である(いずれも国の天然記念物)。花が多く咲く特性から多くの品種の母種として使われている。また、ソメイヨシノの片親としても知られている。

大島桜

桜の原種の一つ。高さは15mに達する。葉は長さ5cm~10cm程度で、先端が尖った倒卵形または楕円形で互生、細かい鋸歯を持つ。花期は3月から4月にかけ、葉の成長とともに茎の先端から数個の花をつける。花弁は白色で5弁、淡い芳香を持つ。オオシマザクラは、多くの園芸品種を生み出したサクラでもあり、ソメイヨシノやカワヅザクラ(河津桜)の片親でもある。伊豆大島北東部の山中にある本種の株は、1952年に、特別天然記念物に指定されている。

山桜

桜の原種の一つ。日本の野生の桜の代表的な種で「吉野の桜」とは、本来この山桜を指す。ヤマザクラを原種として品種改良された種も多い。新芽から展開しかけの若い葉の色は特に変異が大きく、赤紫色、褐色、黄緑色、緑色などがあり、裏面が白色を帯びる。 花弁は5枚で、色は一般的に白色、淡紅色だが、淡紅紫色や先端の色が濃いものなど変化も見られる。開花時期は3-4月頃。樹皮は暗褐色または暗灰色。

寒緋桜

桜の原種の一つ。釣り鐘状の花が特徴。花の色は白から濃い桃色まで様々の個体差がある。おおよそ1月から2月上旬にかけてが開花期となる。花の大きさは1.5~2.5cm程度。樹高は5m程度。葉は秋になると紅葉する。主に沖縄県で野生化し、沖縄で「桜」と言えばこのカンヒザクラを指す。早咲きで有名なカワヅザクラ(河津桜)の片親である。

豆桜

桜の原種の一つ。富士山近辺やその山麓、箱根近辺等に自生しており、フジザクラやハコネザクラとも言う。マメザクラ(豆桜)の名が表すように、この種は樹高が大きくならず、花も小さい。花の時期は3月下旬~5月上旬で、花弁は五枚一重で色は白から薄紅色。花は1~2cm。他種と違い花を下に向けて開かせる。木の肌は薄い灰色。細い枝を長く伸ばす。葉は広い楕円形で葉の端の鋸上の部分は切込みが深い。実は赤黒く熟する。フユザクラの片親である

丁字桜

桜の原種の一つ。花は3月下旬から4月下旬に咲く。花は白からやや薄紅色。五枚一重であり、花びらは小さく花全体で大きくても2cm前後。花は180度近くまで平たく開き、萼筒も長く、このとき横から見ると丁字のように見えることが名前の由来。花は下向きに咲くことが多い。本州の東北以南の太平洋側に見られる。また、九州にも一部で見られる。山地を好んで分布し、谷川の近くのような岩石の多い部分でも生息できる。石灰岩地にも生息する。

大山桜

桜の原種の一つ。花は直径3-4.5cm。色は淡紅色だが、ソメイヨシノ等の白い種と比べるとしっかりと色がつく。開花時期は、4月下旬。左の写真は、一輪が開花したばかりの3月下旬のものであるため、淡紅色ではない。7mから15m程度の高さに育ち、20m程度まで育つこともある。また根元近くから枝を生やし、枝の範囲も7mから15m程度にまで成長する。夏になると黒紫色の実をつける。実は小さなえんどう豆程度の大きさ。鳥が良く食するが、人間にとっては小さく目立たないため食用にされない。

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