気温が高くなってくると、食べたくなるものがそうめんです。冷たくてのどごしがいいのでバテていても食べやすいですね。ところが、単品だけではどうしても栄養が偏ってしまうそうです。そうめんの栄養と健康にどのような効果があるかまとめてみました。

そうめんの原料

そうめんの原料は、小麦粉と水と塩です。手延べそうめんのように、植物性油を使っているそうめんもあります。小麦粉を原料にしているうどんやひやむぎ、パンなどと同じように、そうめんの原料の小麦粉は炭水化物が原料のほとんどで、主食として食べる場合が多くなります。小麦粉を原料とするそうめんをご飯代わりに食べる人も多いようです。補足ですがうどんやひやむぎの材料もそうめんと一緒で、小麦粉と水と塩のようです。

そうめんの定義

JAS(日本農林規格)では、そうめんの麵の直径が1.3mm未満の物をそうめんとしていて、1.3mm以上1.7mm未満の物をひやむぎ、1.7mm以上はうどんとすると決めています。小麦粉を原料とするそうめん・うどん・ひやむぎの見分け方は、太さの違いだけだったということです。ちなみに、手延べ麺の場合は、引き伸ばしなど全ての作業を手作業で行っているなどの全ての条件を満たした物を手延べとされているそうです。

栄養

そうめん1人前のカロリーは343kcalで、これは乾麺100gを茹で270gになった場合です。白ご飯1膳分(160g)が269kcalなので、そうめんの方がやや高くなります。白ご飯を食べる場合はおかずの量次第でカロリーが高くなります。成人女性は1食570kcal程度を摂取することを推奨されているため、単品食べでは他の栄養素だけでなくカロリーも足りないことがわかります。
そうめんに含まれる主な栄養素は、炭水化物・タンパク質・脂質・食物繊維・セレン・モリブデンです。

炭水化物

そうめんの約8割が炭水化物から成り立っています。炭水化物は生きていくうえで欠かせない栄養素で、不足すると脳の機能が下がってしまいます。頭がボーっとしたり体の筋肉量も減ります。摂りすぎると肥満や糖尿病の原因になってしまいますが、体や脳のエネルギー源として重要なため適正な量は摂取しなければなりません。

タンパク質

そうめんに含まれるたんぱく質の量は9.45gで、37.8kcalに相当します。たんぱく質は、先ほど取り上げた炭水化物と脂質と共に3大栄養素と呼ばれています。筋肉・臓器など体を作るうえで欠かせない栄養素で、体内のバランスを整えるホルモンの材料にもなります。不足すると疲労感やダルさを感じたり、髪や肌がパサついてしまいます。たんぱく質には体温を維持する働きがあるため、不足すると冷え性になる場合もあります。

食物繊維

そうめんに含まれている食物繊維の量は2.43gです。米の食物繊維は0.6gなので、ご飯を食べるより多く摂取することが出来ます。食物繊維は腸内環境を整えるために不可欠な栄養素です。排便をスムーズにする働きがあり、不足すると便秘や大腸がんの原因になります。また、カサがあるため少ない量でも満腹感を得ることも出来ます。糖質・脂質の体内への吸収を遅くする効果もあるため、肥満防止にもつながります。

セレン

セレンはミネラルの1種で、そうめんに含まれる量は16.2μgです。セレンは活性酸素を取り除く抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果があります。血圧に働きかけるホルモンに作用したり、水銀などの有害物質を無毒化し排出するデトックス効果もあります。たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率がアップします。通常の食事をしていれば問題ありませんが、摂りすぎると髪が抜けたり爪の変形、胃腸障害や神経系異常などが起こります。また不足すると心筋障害などの原因となります。

モリブデン

モリブデンとは、ミネラルの一種で肝臓と腎臓の中に存在しています。そうめんに含まれるモリブデンの量は8.1μg(マイクログラム)です。モリブデンは鉄分の吸収を促進する働きがあり、貧血予防に効果があります。人間に必要な量はごくわずかで、通常の食生活では不足することはほぼありません。不足した場合、脈が速くなったり頭痛を起こすことがあります。

最後に

そうめん単品ではビタミン類が欠けていて、ビタミン類は野菜や果物に多く含まれています。そうめんの栄養素を補うには、野菜をたくさん組み合わせる必要があります。組み合わせも色々と楽しめるのも強みですね。手軽に作れて、野菜や天ぷらなど合わせれるレシピも多い『そうめん』は暑くなってきたこれからに重宝されるんじゃないでしょうか。

関連するまとめ

スーパーフードの一つ!ケールの持つ力とは?!

昨年話題となって注目が集まったスーパーフードのケール。 青汁や緑黄色野菜に多く含まれているイメージですが、ど…

まもなくハロウィン!改めて「かぼちゃ」の栄養を知ろう!

まもなくハロウィンの季節。ハロウィンといえば、「かぼちゃ」ということで改めてその栄養を知りましょう!

関連するキーワード