はじめに

免疫とは体内で発生したガン細胞や外から侵入した細菌やウイルスなどを常に監視し撃退する自己防衛システムのこと。 免疫の仕組みは実に精巧にできており、いくつもの免疫細胞が協調しあって働いています。人間の身体の中では毎日、がん細胞などの異物ができます。多くの人はなぜ、発病しない理由はさまざまな免疫細胞が連動し、ガンを死滅させるために働いているからです。免疫というシステムが体から無くなったとしたら、人間はすぐに何らかの病気にかかってしまうのです。免疫システムは15歳までに出来上がります。20歳を超えると、免疫力は落ちるそうです。

免疫力が下がると
1. ウイルス・感染症などにかかりやすくなる
2. アレルギー症状が生じやすくなる
3. 疲れやすくなる
4. 肌が荒れる

免疫力を上げる方法

1. 腸内環境を整える。
消化管全体は体内にありながら、実のところ口と肛門を結ぶ「管=外界」であるため様々な異物がやってきます。よって、免疫に関わる細胞の6割もが異物と接触する消化管の最前線に配備されています。免疫の基本は、自己と非自己を見分けることなのですが、この消化管の不思議は非自己であるはずの栄養素の通過が許可されており、それ以外の非自己は通過を許されません。ただ、このメカニズムは良く解っておらず、人体七不思議の1つなんだそうです。また、腸には500種類とも1000種類とも言われる100兆個ほどの腸内細菌が住んでいると言われていますが、この菌が善玉菌優位であれば消化を助けてくれたり、ビタミンやホルモンの一部を作ってくれたりする共生関係を保っています。この腸内細菌を善玉菌優位に保つことでも免疫力が高まることが解っていますので、生きた菌を腸まで届けようとする商品もよく目に付くようになりました。発酵食品が身体に良いと言われる所以も、生きた菌を体内へ入れることが健康に良いからです。

2. 自律神経にメリハリを付ける
自律とは、他からの支配・制約などを受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動する神経系統であり、心臓や血圧、消化管、発汗、ホルモン分泌など自分の意思では調節できない系統です。自律神経は交感神経と副交感神経の2系統で調節されています。
交感神経は覚醒時(緊張時)に優位となります。また、常時ストレスを受け続けると交感神経緊張状態が続いてしまい、身体が戦闘状態から抜け出せない異常事態となり不眠などが起こります。
副交感神経は安静時(リラックス時)に優位となり、身体を休める方向性に働きます。しかし、怠惰な生活を送っていると副交感神経緊張状態が続いてしまい良くありません。この交感・副交感神経の一方が緊張し続ける事は、いずれの場合も免疫能力が落ちることが解っています。ですから、適度な緊張(日中は交感神経優位)とリラックス(夜間は副交感神経優位)というメリハリが必要だと考えられているそうです。ストレス発散とリラックスすることが大切ですね。

3. 代謝を上げる
代謝といっても、基礎代謝や新陳代謝、エネルギー代謝など様々な代謝があります。免疫の細胞達も常に新陳代謝を繰り返して新しく入れ替わっていますので、新たな免疫細胞を作り続ける材料(栄養素)の供給が必要です。しかもその細胞達が働きやすい環境も必要で、その働きの場は血液ですから血液が綺麗でなければなりません。更に、免疫細胞同士で連絡を取り合う連絡物質(サイトカイン等)も円滑に行き渡らなければなりません。そのためにも様々な代謝が円滑にならなければ血液が本来の働きを持てなくなります。
手軽に代謝を上げる方法は、体温を上げるような運動や入浴です。

まとめ

免疫力を高めるには、毎日の生活が大切です。生活習慣の見直しましょう。

1. 適度な運動をする
体を温め、免疫力を高めるために欠かせないのが運動です。
無理をせず、自分のペースで適度な運動を生活の中に取り入れましょう。

2. ぐっすり眠る
心もカラダも昼間の活動の緊張から解放され、心底リラックスしているのが睡眠中です。
睡眠中は、免疫細胞の働きがとても活発になり、免疫力が高まるのです。

3. 栄養バランスを大切に
毎日の食事への心がけは免疫力に大きく関与します。免疫力を高める食べ物を上手に摂りましょう。
日本人が伝統的に続けてきた発酵食品、玄米や野菜中心の食生活が大事です。

4. 入浴で身体を温める
ゆっくり入浴することで、身体を芯から温め、全身を心地よくほぐしながら免疫力を高める良い方法です。
38~40℃ぐらいのお湯に、20~30分ゆっくりつかると良いでしょう。

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