部屋の「換気」をして、ウイルスの蔓延を防ごう!
新鮮な空気を取り入れる、暖房器具でよどんでしまった空気を入れ換えるなどのイメージが強い「換気」が、なぜ風邪予防につながるのでしょうか?
部屋の「換気」で風邪予防?
寒いこの時期、部屋の「換気」は外が寒くて、行わない方が多いと思いますが、実は風邪予防に効果的な一面もあるんです。新鮮な空気を取り入れる、暖房器具でよどんでしまった空気を入れ換えるなどのイメージが強い「換気」が、なぜ風邪予防につながるのでしょうか?
閉め切った部屋は風邪のウイルスが充満しやすい!
風邪のウイルスは、温度が15℃~18℃以下、湿度が40%以下の低温・低湿な環境で盛んに繁殖するといわれているので、気温が低く乾燥する冬は、ウイルスにとって好都合な季節です。しかも、ウイルスは空気が乾燥すると水分が蒸発して軽くなるので、より長時間空気中を漂うことになります。湿度40%以下の乾燥した部屋にある風邪のウイルスの場合、30分間も空気中を漂い続けているそうです。
冬は、風邪をひいていない人でも外から風邪のウイルスを持ち込んでしまう可能性があり、風邪をひいた人となると、1回の咳で約10万個、1回のくしゃみで約200万個のウイルスを放出するといわれています。マスクの着用だけで100%ウイルスの放出を防ぐことはできず、部屋を閉めきってしまうと、風邪のウイルスは部屋の空気中にどんどん漂い、充満していくというわけです。
ウイルスが充満する前に「換気」を!
この状況を回避するために有効なのが、風邪のウイルスを外に出すことができる「換気」です。石油ファンヒーターやガスファンヒーターなどの暖房器具を使う際は、一酸化炭素中毒を防ぐために、一定時間ごとに換気をすることが求められていますが、エアコンや電気ストーブしか使っていない部屋であっても、風邪予防のためにはこまめな「換気」が望ましいんです。
複数の窓を開けて空気の流れを作る !
汚れた空気を外に出し、新鮮な空気を取り入れるためには、窓を開けることで空気の“入口”と“出口”を用意し、空気の流れを作ることが重要です。そこで、2カ所以上の窓をできるだけ対角線上になるように開けましょう。2カ所あれば1つの窓は外から空気が入る入口、もう1つの窓は室内の空気が出る出口になり、空気の流れが生まれます。
3カ所以上の窓を開けると、より多くの空気の流れができるので、流れから外れて空気がよどんでしまうポイントも少なくなります。引き戸の窓なら、左右両側を少しずつ開けるとより風通しがよくなります。
また、暖かい空気は上昇する性質があるため、窓の開いている部分に高低差があると、風が吹いていなくても空気の流れを作ることができます。
サーキュレーターを活用する!
サーキュレーターの使用は、暖房の効率を上げるといわれています。実は、サーキュレーターは換気をするのにも便利。2カ所の窓を開け、一方の窓から外へ向かってサーキュレーターを運転させると、空気の循環が起きるので、室内の空気をすばやく追い出し、もう一方の窓から新鮮な空気を取り入れることができます。
冬、暖房でやっと暖かくなった部屋を開け放して、外の冷たい空気を取り入れるのは時におっくうに感じられるもの。しかし、風邪をひいて何日もつらい思いをすると考えれば、さっそく今日から実践をおすすめしたい対策です。部屋の空気だけでなく、身体の中からリフレッシュするつもりで、換気対策に取り組んでみましょう。
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