今の時期欠かせないマスクには色々な種類に正しい使い方があったって知ってた?
風邪やインフルエンザの予防、花粉症対策として、引っ張りだこの「マスク」。このマスク、家庭用・医療用・産業用といろいろな種類があり、工場で働く人たちにとっても頻繁に利用します。そこで今回は、マスクの種類や正しい使い方についてご紹介します。
マスクにどんな違いがあるのか
●家庭用マスク
風邪や花粉症対策として、薬局やスーパーなどで発売されているマスクです。ほかに保温や保湿目的でも日常的に使用されます。素材や形、サイズなどのバリエーションが豊富にあり、近年ではフィルターの性能や通気性に優れたものも数多く出ています。なかには、耳にかけるゴムやヒモの部分が柔らかい素材でできていたり、眼鏡が曇らないタイプもあって、長時間快適に使用できる工夫が見られるものもあります。
●医療用マスク
医療用に使用されている感染防止用のマスクです。主に病院で使用され、「外科手術の」という意味から「サージカルマスク」とも呼ばれます。医者の口から出る唾液や雑菌が患者の手術箇所に付着することを防ぐ目的があります。逆に、重症の感染症患者から医療関係者を守るための高性能フィルターを使用したマスクもあります。
●産業用マスク
工事現場などでの作業時に、防塵用として使用されるマスクです。「工事用マスク」、または「防塵マスク」とも呼ばれます。粉塵の量や種類によって、顔面すべてを覆うものや、口や鼻だけを覆うものなどに分かれます。中国で「PM2.5」という微小粒子状物質による大気汚染が問題になったときは、「N95マスク」と呼ばれる高性能マスクの着用が効果的だと言われました。
どのマスクを選ぶ?目的別の選び方
風邪やインフルエンザの予防も花粉症対策も、同じマスクで大丈夫だと思っている人がいるかもしれません。しかし、厳密には違います。花粉はウイルスより大きいのです。マスクの裏側などに書かれていると思いますが、インフルエンザ・ウイルスを防げるのは、粒子の大きさが0.1μm(マイクロメートル)の物質を遮断できる「PFE」(微粒子ろ過効率)という基準をクリアしたマスクです。
一方、多くのマスクで「BFE(細菌ろ過効率)の基準をクリアしている」という表記を見ることができますが、これは粒子の大きさが3.0μmのものを防げるという意味であり、対象は花粉です。「せっかくマスクをするのだから、インフルエンザを防げないと意味がない」と考える人は、コンビニなどで購入する際、「PFE検査済み」「PM2.5対応」などと書かれたものを選びましょう。
また、最近では、「保湿用マスク」というものが登場しています。「口呼吸すると、のどを痛めたり、風邪を引きやすい」ということから出てきたもので、就寝時に使用すると、乾燥からのどを守る効果があるとされます。呼吸がしやすく、耳にかけるゴムやヒモの部分で耳が痛くならないものを自分の好みで選ぶのが良いでしょう。
ただつけるだけじゃダメ?マスクの正しい使い方
まず、マスクの上下です。ワイヤーが入っているマスクがありますが、ワイヤーが入って硬くなっているほうが上です。
正しい装着方法は、「ノーズピースを鼻の形に合わせて折る」ことと「頬の横に隙間ができないようにする」ことです。一般用のマスクには「平型」と「立体型」「プリーツ(ひだ)型」の3タイプがありますが、平型より立体型やプリーツ型のほうが隙間ができにくく、良いでしょう。
逆に誤った使い方は、口だけを覆って鼻が出ていたり、隙間をつくることです。また、電話や飲食などの際に、着用していたマスクを一時的にアゴまでズラす人がいますが、アゴにウイルスが付着していると、それがマスクの内側に付いてしまうのでやめましょう。
基本的にマスクは使い捨てるものです。「もったいない」と思うかもしれませんが、いったん外したマスクを何度も使用するのは避けてください。使用済みのマスクはウイルスや花粉で汚れている可能性が高いのです。基本的には「いったん外したら捨てる」。これを心掛けましょう。
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