「赤身魚」「白身魚」「青魚」、それぞれの特徴を知ろう!

良質なたんぱく質が豊富で、肉に比べて低脂肪の「魚」は、低糖質のため、糖質制限をしている人にもうれしい優秀食材です。日本では、食用魚を「赤身魚」「白身魚」「青魚」に分類することが多いですが、この違いって知ってますか?

魚の中でも「白身魚」は、「赤身魚」や「青魚」よりも低カロリーで、ダイエットには強い味方と言われています。ただ、「赤身魚」や「青魚にも」それぞれの持つ栄養素や健康成分もあるので、カロリーだけで判断しないで、それぞれの特徴を知って摂りいれましょう。

「赤身魚」

「赤身魚」は、身の部分(筋肉)が赤色をしている魚のことで、カツオ、マグロ、ブリなどが代表的な赤身魚です。ほとんどは回遊魚と呼ばれる回遊性を持つ魚で、遠洋で広範囲を常に泳ぎ続けているために酸素を大量に摂取し、体内で消費する必要があります。

このため、赤身魚には、酸素を効率よく消費するための血液色素タンパク質・ヘモグロビンと筋肉色素タンパク質・ミオグロビンのふたつの赤い色素タンパク質が豊富に含まれており、身が赤色になります。薄いピンク色の身が多いブリやハマチは、刺身などでは白身として扱われることもありますが、「赤身魚」になります。

「赤身魚」の代表格でもあるマグロやカツオは腹に脂肪をたっぷり含んでいます。カロリーが気になるなら、トロより赤身を選びましょう。赤身に対し、トロ(脂身)は3倍近く高カロリーと言われています。カツオも、背を選ぶのが賢明で、初夏にとれる初ガツオより、秋に出回る戻りガツオの方が、脂がたっぷりのっているそうです。ただ、この脂には血液をサラサラにするオメガ3脂肪酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富です。

「白身魚」

「白身魚」は、身の部分(筋肉)が白色をしている魚のことで、タイ、ヒラメ、フグなどが代表的な白身魚です。ほとんどは近海の浅海に棲息する沿岸魚や、岩礁や砂地に棲息する底生魚で、行動範囲も狭いものが多く酸素を大量に消費する必要がないため、赤身魚とは対照的に白い身をしています。

脂質が少ない分、ヘルシー食材ではありますが、味は淡泊なので、ハーブやスパイス、柑橘類、酢などと組み合わせ、風味や酸味をプラスすることで、味のものたりなさを補うことができます。唐辛子やカレー粉、こしょうなどの辛味スパイスを使えば代謝がアップし、脂肪燃焼効果も得られるようです。

ちなみに、身は赤いですが、実は鮭も白身魚の一種です。鮭は、赤い色素・アスタキサンチンを含む、オキアミなどの甲殻類をえさにしているので身が赤くなります。このアスタキサンチンには超強力な抗酸化作用があり、がんや生活習慣病の予防ほか、シミ、シワが改善されるなど、美肌やアンチエイジング効果も期待できると言われています。

「青魚」

「青魚」は、赤身魚のうち「近海性回遊魚」と呼ばれる小型のものをいい、アジ、サバ、イワシなどが代表的な青魚です。背中が青色をしているのが青魚と呼ばれる由来で、寿司のネタとしては「青物」「光り物」とも呼ばれます。

青魚は、脂質が多いので高カロリーですが、こちらにもDHAやEPAが豊富に含まれています。血栓ができるのを防ぎ、悪玉コレステロールや血中脂肪の減少など、メタボ予防にもオススメ。脳の働きを高め、血流をよくすることで冷えの改善にも役立ちます。

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