旬もそろそろ終わりの菜の花。その効果は?
春を告げる食材として愛されている菜の花。様々な食材が年中流通している現代でも数ヶ月しか出回らないことから、季節限定感が強い食材の一つでもあります。
鉄分が豊富 妊婦さんにオススメ
菜の花は生100gあたり鉄分2.9mgと、野菜類トップクラスに入るほど鉄分豊富な食材です。植物性鉄分(非ヘム鉄)は体内への吸収率が悪いことがネックですが、菜の花には非ヘム鉄の吸収を助けるビタミンCも豊富に含まれています。このため菜の花は鉄分補給源として鉄欠乏性貧血の予防や改善、貧血と診断されなくとも鉄不足によって起こるめまいや不眠、イライラや憂鬱感などの情緒不安定、疲れやすさなどの緩和に役立つと考えられています。
また鉄分だけではなく100gあたり葉酸340μg、カルシウム160mgと妊娠中・授乳中に意識的に摂取したい栄養素も菜の花は野菜類トップクラス。カルシウムは骨や歯の形成に必要となります。授乳期におけるカルシウム摂取はお母さんや赤ちゃんの気持を安定させる働きがあるとする説もあります。
美白効果
野菜類のなかでも、トップクラスのビタミンC含有量を誇る菜の花。比較するとピーマンやキャベツの含有量には劣りますが、洋種のなばなよりも多く含みます。
ビタミンCといえば、特筆すべきはその美白効果です。シミやくすみの原因となるメラニン色素の生成を抑制するだけでなく、できてしまったメラニン色素を分解する効能もあります。
ビタミンCの効能にはストレスを解消する働きも期待されます。ストレスの多い現代では重要な栄養素です。
水溶性であるビタミンCはおよそ400mgで飽和状態となり、体内で蓄えておくことができません。そのため、毎日の食事からきちんと摂取を続けていかないと、ビタミンCが不足してお肌にシミやくすみができやすくなります。
ビタミンCはゆで時間が長いと流れ出てしまいます。さらに食感も柔かくなり過ぎておいしくなくなります。菜の花のゆで時間は「茎の細いもので30秒」、「茎の太いもので90秒」ほどが良いそうです。
血栓や肥満を予防
菜の花は、辛み成分の「イソチオシアネート」と、苦み成分の「ケンフェロール」と呼ばれる成分も含みます。
「イソチオシアネート」は菜の花の蕾の部分に多く存在し、大根、キャベツなどのアブラナ科の野菜に含まれる辛み成分です。
イソチオシアネートの効能は、血液の流れを良くして血栓予防に優れています。抗酸化作用もあるため癌や生活習慣病の予防にも有効です。イソチオシアネートの効能にはこのほかにも、咳止め効果、解毒や殺菌作用などに働きます。
苦み成分である「ケンフェロール」の効能では、脂肪の燃焼効果が期待できますので、ダイエットや肥満の予防につながります。これはミトコンドリアの働きを高めるとして、体内のエネルギー代謝を促進する効果や効能が期待されているからです。
さらにケンフェロールの効能には内臓の働きを良くする作用もあるので、免疫力をアップしてくれます。
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