お餅の種類

お雑煮といえばお餅ですが、お雑煮に使われるお餅は地域によって差があります。
その違いは以下の2点です。
・餅の形の違い
丸餅と角餅(切り餅)
・餅の調理の仕方
焼き餅と煮餅

かつてはお餅の形に東西の違いはなく、どちらも丸餅を使用していたそうです。
丸い形が望月や鏡を模した縁起の良い形と考えられていたことから、お餅をついてひとつひとつ丸めていました。
しかし、江戸時代の江戸は他の地域に比べると人工が多く、いちいちお餅を丸くするには手間がかかるため、合理的にお餅を大量生産するために、ついたお餅を板状にしてのし餅をつくり、それを切った切り餅にするようになりました。
(参照:www.itoga-mochi.jp)

丸餅・角餅の地域分布はこのような歴史的な理由があったかもしれませんが、現在もこのように丸餅・角餅がそれぞれの地域で根付いているのは、丸餅・角餅がそれぞれの地域で一般的に流通していることが大きな理由かもしれません。
またお餅を焼くか、他の具材と一緒に煮るかというお餅の調理方法の違いもだいたい東西の違いとなっています。
丸餅は煮る、角餅は焼いてお雑煮にするところが多いようです。

味付け・出汁の違い

お雑煮の味付けの決め手となる汁にも、地域によって違いがあります。
すまし汁や白味噌などが主です。
日本全土ではすまし汁のお雑煮が多いようです。
ですが、もともと雑煮は味噌仕立てのものだったと言われています。
というのも、武士の多い関東では「みそがつく=失敗し評判をおとす」として味噌仕立てではなく、すまし汁が好まれ主流になったと言われています。
一方、味噌は関西と四国の一部地域で主に使用され、味噌でも白味噌を使用するところが多いです。
これは、当時文化の中心であった京都で白味噌を用いて作られていたことから広まったと言われています。
また、鳥取・島根ではあずき汁のお雑煮なのだそう。
あずき汁というと、筆者はお雑煮というよりお汁粉って感じがするので面白いと思いました!
出汁に使用するものも、昆布やかつおぶし、鶏、アゴやいりこという地域もあり、地域により様々です。

具材の違い

具材は先述したとおり、その土地の食材を使用します。
そのため、地域によってバラバラです。
例えば、広島県は牡蠣が有名ですが、牡蠣をお雑煮に入れることもあるそうです。
他には、東北では山菜やきのこ、新潟は鮭・いくら、千葉は海苔、福岡はブリ、鹿児島はさつま揚げを入れる方もいるそうです。

北海道と沖縄のお雑煮

北海道と沖縄は古来より伝統的な雑煮文化はありません。
ですが、もともとは食べる習慣はなかったかもしれませんが、移り住んだ人がお雑煮文化を持ち込んだことにより、現在はお雑煮を食べる家庭も多いです。
もちろん食べないという家庭もありますが、それは北海道・沖縄に限ったことではないでしょう。
北海道の雑煮は、角餅・醤油のすまし汁・鶏肉・野菜が入っており、いくらを盛り付ける家庭もあるそうです。豪華ですね!
一方沖縄はお雑煮を食べたり、イナムドゥチという郷土料理(豚のモツをつかった白味噌仕立ての汁物)を食べたりするそうです。

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