「腸内フローラ」という言葉をよく耳にすることが増えました。
腸内フローラを整えることで、お腹の調子はもちろん、身体の調子も整えることができるというようなことを聞いたことがあります。

漠然としたイメージしかなかったので調べてみました。

腸内フローラとは

腸内フローラとは、生理的に腸内にいる細菌叢を指します。
細菌叢とは、腸内細菌の集まりです。
「叢」は草むらを表す漢字です。
ちなみに腸内フローラの「フローラ(flora)」は「花畑」のイメージからつけられると言われています。

細菌叢は主に以下のような役割を担っています。
・そのままでは消化吸収できない栄養分の消化吸収を助ける
・ビタミンやホルモンを合成する
・病原性のある細菌が侵入しないようにする

最近は免疫に対しても大切な役割を担っていることがわかってきています。

「腸内細菌」とは、どのような役割か

腸内フローラは腸内細菌の集まりです。
ビフィズス菌に代表される乳酸菌をはじめ、数万種類の細菌がいわゆる善玉菌の腸内細菌として腸内に生息しています。

腸内細菌は細菌の種類によって生息している部位が異なりますし、個人差がかなりあります。

腸内細菌の役割は大きく2つです。

1.腸に入ってきたよくないものを取り込まないようにする
病原性のある細菌で汚染された食べ物を摂取してしまったとき、腸の動きを整えて腸内で増えることを抑制したり、腸管内に侵入することを阻止したりします。

2.消化できないものを消化しやすい形にする
例えば消化吸収できない繊維成分を消化吸収できる形に変えたり、鉄分を消化吸収しやすい形に変えたりします。
身体に必須で神経や皮膚を正常に保つビタミンB群や血液凝固に必要なビタミンKを合成します。赤血球の分解産物は肝臓で代謝されて胆汁となって腸管に排泄されますが、腸内細菌はその一部をさらに腸で再吸収しやすい形に変えて吸収し、腎臓で尿に排泄させます。

最近の研究で腸管は身体の中で最大の免疫を司る器官であることがわかってきました。
詳しいメカニズムはまだはっきりしていませんが、バランスがとれた腸内フローラが腸管の免疫を適切に活性化することも解明されています。免疫が適切に活性化されれば、アレルギー反応を抑制することができます。その結果、感染を防御したり、発癌を抑えたりする可能性が示唆されています。

腸内フローラが良くないと、身体にどのような影響がでるか。

腸内フローラが健康でないとまず便通が乱れます。

これにより身体に現れる影響を以下に挙げます。
・下痢
・便秘
・痛む場所が移動する腹痛
・断続的に続く腹痛
・消化吸収の効率が悪くなる
・消化機能低下に伴う肌荒れ
・皮膚が弱くなって湿疹ができやすくなる
・鉄分の吸収が悪くなって貧血を起こしやすくなる

というように、消化機能やお腹以外にも影響が出ます。
ほかにも、抵抗力が落ちて風邪をひきやすくなったり、アレルギー反応が起こりやすくなったりします。

発癌についてははっきりした証拠はありません。
ですが、免疫の異常で起こると言われている潰瘍性大腸炎は正常な細菌を移植することで治ることがあることから、腸内フローラが防御的に働いているのではと示唆されます。

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