生活習慣病予防

β-グルカンなどの水溶性食物繊維は便通・腸内環境改善以外に、水に溶けると粘性を持つ(ゲル化する)という性質から一緒に食べたものの消化・吸収をゆっくりにするという働きがあります。そのため糖の吸収スピードを抑え血糖値の上昇を穏やかにする働きが認められており、糖尿病の予防に役立つと考えられています。ちなみに刑務所では麦飯をはじめ食物繊維の多い食事を採用し、運動や規則正しい生活をおくることから糖尿病持ちの服役者の過半数に症状改善がみられるという話もあります。
またアメリカやヨーロッパ諸国ではβ-グルカンを含む大麦は血中コレステロールを低下させることが広く認知されており、健康効果を表示することが認められています。高コレステロールは動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などのリスクを増加させる原因となりますから、糖尿病以外にも生活習慣病と呼ばれる多くの病気の予防に役立ってくれるそうです。

カルシウムが豊富

大麦は、穀物の中でも特にカルシウムが豊富です。
カルシウムは骨や歯を作り丈夫にする効果があるだけでなく、精神を落ち着かせるなどの働きもある栄養です。
普段からイライラしやすい方は、カルシウム不足が疑われるので積極的に摂取すると良いかもしれません。
カルシウムとマグネシウムは2:1の割合で摂取するのが理想的です。また、ビタミンDを一緒に摂ることで、カルシウムの吸収率がアップします。

むくみ対策

大麦の栄養にはカリウムも豊富に含まれています。
カリウムには血圧の上昇を抑制する効果があり、高血圧が気になる方には継続的に摂ってほしい栄養です。
また、余分な塩分の排出を促す働きがむくみの予防にもなります。塩分過多になりがちな現代の主食に大麦を利用すると、カラダの負担を和らげてくれます。

大麦と小麦の違いは

大麦は、タンパク質の一種であるホルデインが主成分になります。
大麦は、白米と一緒に炊いた麦ごはんや雑穀米として食べたり、麦味噌や醤油の原料などに使われます。
また、小麦に比べグルテンが少ないことも特徴です。ただ、グルテンアレルギーの方は、全くアレルギーが起こらないとは限らないので気を付けてください。
一方、小麦のタンパク質はグルテンが主体です。パンをふっくら焼き上げたり、麺にもっちりとしたコシをつけるのに重宝します
近年は「グルテンフリー」と言って、グルテンを摂らないダイエット法やアトピー対策などが流行っています。

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