お酒をたくさん飲んだときに、「明日にお酒を残さないためにも、熱いお風呂に入ろうかな…」なんて思うことはありませんか?

実はお酒をたくさん飲んだ直後に入浴することは、とても危険な行為なのです!
飲酒後の入浴はアルコールの分解を妨げる上に、心臓にも負担をかけてしまいますし、転倒による怪我などの恐れもあります。
アルコールと入浴の正しい関係について、きちんと理解しておきましょう。

飲酒直後の入浴で、ますます酔った状態に?

お酒を飲んだ直後に入浴すると、体が温まることで血液の循環が良くなり、さらにアルコールが全身にまわってしまいます。
つまり「酔いを覚ます」どころか「ますます酔った状態」になってしまうのです。こんな状態で入浴をしたら、平衡感覚が乱れて転んでしまう危険性もあります。さらに、酔った状態で入浴すると大量の血液が全身に送られることで、脳や心臓の血流が減少してしまいます。それによって脳貧血、不整脈、心臓発作などを引き起こす可能性もあるので十分に注意しましょう。

また、お酒を飲んだ直後は一時的に血圧が下がります。そしてお湯に浸かっているときも人間の体は血圧が下がるので、この相乗効果によって、最悪の場合は気を失っておぼれてしまう恐れもあります。少なくとも熱いお湯に長湯することだけは避けてください。

二日酔いのときも入浴には要注意!

「飲酒後にしっかり汗を流すと、体にアルコールが残らないから!」なんて言っている人もいるようですが、実はこれも間違っている可能性があります。

人間の体はアルコールを摂取すると、アルコールを分解するために血液の循環が一時的に早くなります。アルコールを分解する主な方法は肝臓で代謝すること。しかしこのタイミングで入浴をすると、血液が筋肉に分散されることで肝臓に十分な血液が届かず、せっかくのアルコールの分解を妨げてしまうのです。するとうまくアルコールを分解することができず、逆に次の日も体に残ってしまうこともあるのです。

二日酔いのときには熱いお風呂で汗を流して、「お酒を抜く」と考えている人もいるでしょう。しかし二日酔いで入浴する際にも十分な注意が必要です。

アルコールには抗利尿ホルモン(バソプレシン)の働きを抑え、尿の量を増やす作用があるため、アルコールを飲んでも水分補給にはなりません。中でもビールはカリウムを多く含むため、飲んだ量以上の尿が排泄されてしまいます。ですから二日酔いのときはただでさえ 体から水分が不足している状態なので、このときにお風呂で汗をたっぷり流すと、脱水症状を引き起こしてしまう危険性があります。水分が不足してしまうと、肝臓でのアルコールの分解が低下して、お酒が体から抜けにくくなります 。
また、熱い お湯で急激に血行を良くすると、吐き気やめまいなどの不調を感じることもありますので気をつけましょう。

二日酔いのときに入浴する場合は、入浴前に必ず水をたっぷり飲んで、38度程度のぬるいお湯にゆっくりと浸かりましょう。そして入浴後も、たっぷり水分を補給してください。

飲酒後は2時間ほど経過してから入浴を

飲酒後はすぐに入浴せず、できれば2時間ほど時間をあけてから入浴するようにしましょう。もし大量にお酒を飲んでしまった場合は、思わぬトラブルや怪我を防ぐためにも、入浴を我慢することも検討した方が良いでしょう。

温泉に行ったときも、夕食時にたくさんお酒を飲んで、その後すぐに温泉に入るという行為は危険です。特に温泉は水温が高かったり、より血行促進効果が高い場合もあるので要注意。温泉に入るのは、食事や飲酒の前に済ませておくのがベターです。

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