「ミネラル」(mineral)という言葉は私たちの日常生活でよく聞かれますが、そもそもミネラルとはどのようなもので、私たちの体の中でどのような働きをして、どのような関係があるのでしょうか。

「ミネラル」は「無機質」という意味の言葉

この地球上には、118種類の元素が存在しています。元素とは、物質を構成している基本の単位のことです。その118種類のうち、炭素C・酸素O・水素H・窒素Nの4大元素以外の114種類をまとめて「ミネラル」と呼んでいます。(4大元素は、有機化合物を形成する主要元素であり、通常ミネラルとは呼びません。)

人間の体は40種類以上の元素によって構成されていますが、そのうち4大元素以外は全てミネラルです。つまり、ミネラルは人間の体を構成している基本単位です。

人間の体のうちミネラルが占める割合は4%です。しかし、たった4%でも欠けてしまうと人間は生きていけなくなります。ミネラルは私たちにとって必要不可欠な存在です。

・ミネラルは五大栄養素のひとつ

また、ミネラルは糖質・タンパク質・脂質・ビタミンに並ぶ五大栄養素のひとつにあげられています。ビタミンと同じく、炭水化物や他の栄養素の吸収を助け、体の調子を整える働きをになう栄養素です。他にも、骨や血をつくる、新陳代謝をよくする、免疫力を保持する、体の酸とアルカリのバランスを取る、筋肉や神経の調整などの役割を担っています。

114もの種類があるミネラル

すでに解説した通り、この地球上には114種類のミネラルが存在していますが、そのうち約70種が人間にとって重要な価値があるといわれています。その70種類のうち、人間が生きていくうえで必要不可欠な16種類を特に「必須ミネラル」と呼んでいます。

「必須ミネラル」に含まれるミネラルは以下の通りです。

カルシウム(Ca)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、カリウム(K)、リン(P)、ナトリウム(Na)、ヨウ素(I)、セレン(Se)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、硫黄(S)、塩素(Cl)、コバルト(Co)

ミネラルが不足すると…

ミネラルの中には、ほんの微量しか必要とされない種類もありますが、それでも不足すると欠乏症が起き、さまざまな病気の原因となります。

ミネラルの欠乏症の中でよく知られているものでは、骨粗しょう症(カルシウム不足)、骨疾患(リン不足)、貧血(鉄分不足)、味覚障害・脱毛(亜鉛不足)、筋無力症・不整脈(カリウム不足)、筋肉痛・熱性けいれん(ナトリウム不足)、心疾患(マグネシウム不足)、貧血(銅不足)、甲状腺腫(ヨウ素)、心疾患(セレン)、悪性貧血(コバルト)、耐糖能低下(クロム)などがあります。

ミネラルとは、このように人間にとってとても大切な栄養素です。さまざまな食品にふくまれているので、いろいろな種類の食品をまんべんなく摂り、体に取り入れましょう。

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