今期は前人未到の大記録を作った

またも伝説を作った!
スキージャンプの葛西紀明選手が、W杯出場通算500試合達成。
前人未到の大記録に大会からナンバー500の特別ゼッケンをもらう粋な計らいを受けました。
43歳になった今シーズンも表彰台に立てば、最年長表彰台記録を更新続けました。


2014年ソチ五輪では41歳で個人ラージヒル銀メダル、団体で銅メダルを獲得。
冬季五輪のスキジャンプー最年長メダル獲得記録を作り、「ギネス記録」に認定された事は記憶に新しいですね。
ワールドカップでランク10位以内に入っている選手の平均年齢が25歳ほどと、
いかに40歳を超えた葛西選手が一線級の成績をマークすることが凄いかがわかります。
その事から「レジェンド(生ける伝説)」と国内外から称されるほどです。
長く一流選手として続けられる秘訣とは何なのか?
それは過去の挫折経験と、徹底した肉体管理からなっているのです。

長野五輪での挫折

葛西選手は16歳でワールドカップ初出場。19歳の時には初優勝。共に当時の史上最年少の記録でした。
92年アルベールビル五輪で五輪初出場。
94年リレハンメル五輪団体戦では銀メダルを獲得。
まさにエリートジャンパーと言える順風満帆なジャンプ選手人生だったのです。
しかし、地元開催となった98年長野五輪では大きな挫折を味わう事となります。
個人ノーマルヒルに出場し7位入賞するも、個人ラージヒルではケガの影響により出場メンバーから外れ、更に団体戦にも外れる事となったのです。
団体戦は日本が金メダル獲得。選手達が、そして日本中が歓喜に包まれる中、葛西選手はその時、悔し涙を流したそうです。
あの長野五輪での挫折が力となり、日々のトレーニングを励んで来たのです。
ソチ五輪で銀メダルを獲得した際のインタビューでも、メダルを取った嬉しさを見せたと同時に、金メダルが取れなかった悔しさも見せました。
「長野五輪で取れなかった金メダルを取るまでは辞められない」ともおっしゃってました。
年齢の壁を意識せず、挑戦し続ける気持ちがあるからこそ、今なお現役を続けられる力となっているのです。

徹底した肉体管理がレジェンドを進化させる。

葛西選手が長く現役を続けられる秘訣はもう一つあります。
それは周囲も驚く徹底した肉体管理です。
スキージャンプでは、身長によって使用できるスキーの最長値を規定されており、そのため選手の体重と成績が密接な関係を持っています。重くなればなるほど得られる浮力は減少し、体重が1kg増えれば飛距離は2m落ちるとも言われています。
そこで、葛西選手が行ったのが、カロリーコントロールによる減量です。
1日の摂取量を1500キロカロリーにして朝、昼、晩とハードなトレーニングを行いました。
周囲からはやり過ぎだという見方もされてました。
ですがみるみるうちに体重が落ちたのに快感を覚え、そこまでやったというのが自信になってハングリー精神も出てきたのです。
更に40歳を過ぎてから断食を始めました。
最初は1回、42歳の時に、2回。そして今シーズンは既に4回もの断食を行ったのです。
歳を重ねる毎に、肉体管理をより徹底させる事によって、衰え知らずの記録を作り出す事ができるのです。

まだまだ衰え知らずの葛西選手。今後のシーズンも一級戦で活躍し続け、平昌五輪に出場、そして今度こそ悲願の金メダルを獲得できるか。来季も注目ですね!

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