その疲れの原因は「貧血」かも

このところ「疲れやすい」「体がだるい」などの疲労感を持つ人たちが増え、この疲れを年のせいや体質と、あきらめている方が多いようです。ですが、この疲労感が続く場合、病気が原因になっている場合もあるそうです。

そんな中で「貧血」の一種である「鉄欠乏性貧血」の症状が疑われる場合が少なくないそうです。

貧血とは

「貧血」は、血色素(ヘモグロビン=Hb)の値が減ってしまっている状態を言うそうで、なんらかの原因で赤血球をうまく作れなくなってしまった状態で、一般的には、10-40代の女性に多い「鉄欠乏性貧血」がよく知られています。「鉄欠乏性貧血」は鉄分の摂取が少なかったり体内の鉄分が失われたりすることによって起こるものなので、女性だけでなく、男性でも中高生やアスリートでもよく見られることがあり、高齢者でも貧血の原因としてがんが見つかるという話はよくあることなんだそうです。

血の材料である鉄分が不足することで起こる「貧血」になると、全身が酸欠状態になり、疲労感が生じます。「鉄欠乏性貧血」は体内に鉄分が不足し、体中に酸素が行き渡らずに起こる症状で、体内の酸欠状態と言えます。その症状は体が疲れきった時に感じる感覚と似ているそうです。 鉄分が不足することで、脳の自律神経機能が低下してしまい、体の下に溜まった血液を頭部に送ることができなくなってしまい起こる症状です。

貧血予防に必要な栄養成分

「貧血」を予防する方法はいくつもありますが、日本人に多いのは鉄分不足によるものが大きいそうです。「貧血」を防ぐために有効な鉄分には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。ヘム鉄は主に、肉、魚、卵などの動物性の食材、非ヘム鉄は野菜や海藻などの植物性の食材から取ることができます。

この2つの鉄分の違いは吸収率で、動物性のヘム鉄の吸収率が15~20%なのに対し、植物性の非ヘム鉄は2~6%しか吸収されないそうです。ところが、最近はダイエットなど、低カロリーのものを選ぶ傾向があり、吸収率の悪い植物性の非ヘム鉄を摂る傾向になるそうです。このため、鉄分が効率よく吸収されないため貧血気味になってしまうそうです。

動物性のヘム鉄を多く含む食べ物を摂取していけば当然、鉄分の量は増えていきます。

逆に動物性のヘム鉄は、肉や魚、卵を多く摂取することになるため、同時に脂質も多く取ってしまうのがデメリットですね。そのため、カロリー・脂質を抑えながら鉄分を効率よくとるには、低カロリーの植物性「非ヘム鉄」を摂取しながら、更に吸収率を上げるのがベストと言えます。

この鉄分を効率よく吸収するためにオススメなのが「ビタミンC」を同時に摂取すると良いそうです。ビタミンCが多く含まれるのは、ピーマン・ゴーヤ・ブロッコリー・カリフラワーなどの緑黄色野菜や、アセロラ・キウイ・グレープフルーツ・いちごなどの果物にも豊富に含まれているので、非ヘム鉄を含む植物性タンパク質と食べ合わせを工夫すると良いそうです。

もちろん動物性のタンパク質に含まれる脂質は、エネルギー源になったりホルモンの供給にも大切な役割を果たしているので、高カロリーだからといって全くとる必要がないわけではありません。動物性の「ヘム鉄」と植物性の「非ヘム鉄」の比率を考えながら、疲れにくい体を作るのが良いと言えるでしょう。

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