スピードスケートのトップスピード

1周400mのリンクを滑りタイムを競うスピードスケート。500m、1000m、1500m、3000m、5000m、10000m(男子のみ)、チームパシュートと距離や形態によってさまざまな種目があります。

スピードスケートのアスリートは、どれくらいのスピードで氷上を滑っているのでしょうか。男子選手のトップスピードは60km/h前後といわれています。これは自動車の一般道での法定速度と同じ。人間の肉体とスケートだけでこのスピードを出せるのは驚きです。

スピードスケートを別の競技と比較してみると、1998年の長野五輪で金メダルを獲得した清水宏保選手が、500mのレースで見せたスタートから100mまでのタイムは9.54秒でした。

一方、ウサイン・ボルト選手が保持する陸上100mの世界記録は9.58秒、時速換算すると37.58kmです(2021年11月現在)。100mまでのタイムはほぼ同じなのですね。

100mからゴールまでさらに加速していくスケート選手。トップスピードで100mのゴールラインを駆け抜ける陸上選手。どちらのほうが優れているかということではなく、両者ともに最高峰のアスリートだからこその世界を感じているに違いありません。

アイスホッケーのシュートスピード

アイスホッケーはパックを相手チームのゴールに入れ、その得点を競うゲーム。陸上のフィールドホッケーが氷上に持ち込まれたことで誕生したといわれています。

スケートを履いているため、陸上とは違うスピード感が魅力の一つです。サッカーやバスケットボールのように得点がわかりやすく、試合中に激しいぶつかり合いがみられることから「氷上の格闘技」ともいわれています。

アイスホッケーと言えば、パックが目に見えないほどのスピードでゴールに突き刺さるシュートシーンが印象的です。実際、瞬きしているあいだに得点が入っていたということもあるのではないでしょうか。それほどまでに速いアイスホッケーのシュートですが、どれくらいのスピードが出ているのでしょうか。

トップ選手のシュートは一般的に160km/h、選手によっては180km/hに達するともいわれています。160km/hと言えば、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が投げるボールとほぼ同じスピード。野球ボールよりも小さいパックが、まさに弾丸のようにゴールへとんでいくのですね。

これだけのスピードで飛んでくる小さなパックをあの距離で止めるのはサッカーのゴールキーパーにあたるゴールテンダー(ゴーリー)。その阻止率は一般的に90%以上を維持しているといわれています。10回に9回は、160km/hで迫るパックからゴールを守っているのです。

アルペンスキーのスピード

アルペンスキーは雪上のコースを滑り、タイムを競うスポーツです。滑降(ダウンヒル)、回転(スラローム)、大回転(ジャイアントスラローム)、スーパーG(スーパー大回転)の4種目があります。

アルペンスキーのなかでもっともスピードが出るのは滑降です。「ダウンヒル」とも呼ばれる通り、猛スピードでコースを下っていきます。

滑降のスタート地点とフィニッシュ地点の標高差は男子で800m~1100m、女子で450m~800m。全長はコースによって異なりますが3~4kmとされています。

スピードは約130km/hが一般的ですが、コースによっては160km/hにも達することもあるそうです。
 
日本の高速道路での規制スピードは新東名高速や東北自動車道の一部区間でも120km/hですから、滑降の選手はそれ以上のスピードで、生身のまま雪上を滑り抜けていくということです。

ほとんどヘルメットとウェアだけの装備であることを考えると、まさに想像を絶する世界で戦っていることがよくわかります。
ちなみに、原則としてコースの下見と3日間の公式練習が義務付けられています。安全に競技を行うために気が抜けない競技であることを物語っているようですね。

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