オクラの特徴

オクラは一般的にはまだ新しい野菜で、一般市場に流通するようになったのは昭和50年代の事です。日本に入ってきたのは明治時代の様ですが、沖縄や鹿児島など暖かい地方で作られて地元で消費される程度だったようです。寒さに弱い植物で、日本では一年草となっていますが、暑い熱帯気候のもとでは多年草となります。ネバネバ野菜として特に女性には人気がある野菜ですね。主な産地は鹿児島や高知県で、主に温かい地方で作られます。

栄養素と効果

①カルシウム
オクラ100gあたり、92mgのカルシウムが含まれます。オクラは野菜の中でも、カルシウムが比較的多いものに分類されます。カルシウムが多いイメージのある牛乳は、100gあたり110mg含まれているので、牛乳の8割ほどの量が含まれている計算です。カルシウムは不足が続くと、将来の骨粗しょう症の原因のひとつになります。日本人はカルシウム摂取量が不足気味なので、意識して摂りたい栄養素です。

②カリウム
オクラ100gには260mgのカリウムが含まれます。野菜の中でみると平均的な量ではありますが、カリウムは不足しがちな栄養素なので、オクラが不足解消に役立ってくれます。カリウムはナトリウムを排出してくれる働きがあり、塩分の摂りすぎの調整に欠かせません。塩分の摂りすぎで起こる高血圧の予防や、むくみの対策に役立ちます。

③葉酸
オクラに含まれる葉酸は、100gあたり110mgです。これはだいこんの3.3倍、にんじんの4.8倍と、ほかの野菜に比べると多く含まれています。100gで1日に必要な量の約46%を補給できます。葉酸は不足することで貧血の一因となったり、血清ホモシステイン値という動脈硬化の引き金になる値を高くしてしまったりすることが知られています。

④食物繊維
オクラ100gには、食物繊維が5.0g含まれます。野菜の中でも上位の量で、にんじんの2.1倍、レタスの4.5倍ほどの量です。食物繊維は、便の材料となり便秘の改善に役立つだけでなく、腸内で善玉菌のエサとなり腸内環境を整えてくれます。腸内環境を整えることで、感染症の予防になることや、発がん性をもつ腐敗物質が作られるのを防ぐことも知られています。

調理時に気をつけたいポイント

オクラに含まれるビタミンやミネラルは、加熱などの調理で減少してしまいますが「栄養がなくなる」というわけではありません。また冷凍では、ビタミンやミネラルなどの栄養素に大きく影響することはなく、冷凍のオクラでも十分に栄養素を摂ることができます。
オクラの栄養素をムダなく摂るには、加熱によって栄養素が壊れすぎてしまわないように、加熱時間を短くすることがポイントです。茹でる場合は1分程度を目安にし、茹ですぎないように気をつけましょう。またビタミンやミネラルなどは水に流れ出てしまう性質もあるため、茹でるよりも電子レンジで加熱する方が減少しにくくなります。電子レンジで加熱する場合は、生のオクラ4~5本あたり、600Wで30~40秒ほどが目安なんだそうです。
夏バテ防止にも良いとされるオクラは、さまざまな料理に使いやすい食材なので積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。

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