はじめに

良く水を飲んだ方が良いよとか、運動中は水が良いんだよなどいろいろ聞いた事はないですか。
何故水を飲んだ方が良いのか、どれくらい飲めば良いのかわからない部分も多いですよね。
今回は1日に水をどれくらい飲んだ方が良いのか少し紹介したいと思います。

水分を取らないと…

人の体は食べ物がなくても、水さえあれば1ヶ月近く生きることができます。しかし、水が1滴も飲めないと、2~3日で生命維持は困難となります。

 体から水分が1%の損失で、のどの渇き、2%の損失ではめまいや吐き気、食欲減退などが現れます。そして10~12%の損失では筋けいれん、失神、20%の損失では生命の危機になり、死に至ってしまいます。

 体の水分が不足すると、熱中症、脳梗塞、心筋梗塞など、さまざまな健康障害のリスクの要因にもなります。

1日の水分量の目安

欧米の研究の成果によると水の必要摂取量の目安は生活活動レベルが低い集団で 1日2.3リットルから2.5 リットル程度、生活活動レベルが高い集団で1日3.3リットルから3.5 リットル程度と推定されています。

 また、水の摂取源は欧米諸国では食物由来がおよそ20%から30%、残りが飲物で70%から80%であることから、水分補給として1日1.5リットルの水を飲むべきであるとされています。

 しかし、日本人の水の摂取源の割合は、和食の献立に代表されるように水分含量が高い食事であるため、食物由来からの摂取割合が欧米諸国よりも異なることが予想されます。

 しかしながら、現在のところ水の摂取量および水の摂取源について、日本人を対象とした信頼度の高い研究は極めて乏しく参考となる報告がありません。また、水の必要量を性・年齢・身体活動レベル別に算定するための科学的根拠は、いまだに十分には整っていないため今後の研究が進むことが期待されています。

水の働きとは

◆物質の溶解

 食事の中に含まれる栄養素は吸収しやすい形に分解され、代謝されます。代謝反応は水に溶けた状態で行われます。

◆物質の運搬

 水分を含む血液やリンパ液は体内の物質を細胞まで運びます。また不要になった老廃物も尿から排泄されます。

◆体温調節

 水は比熱(1g当たりの物質の温度を1度上げるのに必要な熱量のこと)の高い物質で、温まりにくく、冷めにくい性質があります。水は温度の変化が少ないので、体温を一定に保つことに役立っています。

 例えば夏の暑いときや運動時に汗をかくのは、体熱の放散によって体内温度の上昇を防ぐためです。

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