乾燥が気になるこの時期、唇の荒れが気になりますよね。唇が荒れてしまうと、健康的に見えなかったり、女性の場合は口紅がうまくのらなかったりするので、悩んでいる方も多いようです。

この唇の荒れの主な原因は「乾燥」です。唇は角質層がとても薄く繊細な部分。皮膚とは異なり、皮脂腺や汗腺がないため、うるおいを保ちにくく、水分が不足しやすくカサカサしやすい状態になってしまいます。唇は空気の「乾燥」の影響を受けやすい部分で、特に冬は湿度が低く、外気も乾燥しているのに加え、暖房器具の使用で室内も乾燥しがちのため、唇が荒れやすくなるといわれています。

「口呼吸」や「唇を舐める」といった癖も、唇の乾燥につながるそうです。口呼吸を続けていると、呼吸の際に空気が常に唇に触れる状態になるため、乾燥しやすくなります。また、唇をなめると、唾液が蒸発するときに一緒に唇の水分までも奪ってしまいやすくなり、より乾燥してしまいます。自分はよくやってしまいますね。癖でつい舐めてしまうという方も、できるだけ舐めないように気をつけましょう。さらに、唇に塗ったリップも落ちてしまうので、より乾燥しやすい状態を招いてしまいます。また、唇の皮を剥くことは絶対にNGです！

「体内の水分不足」も唇の乾燥に関係しています。水分不足は皮膚の乾燥を引き起こすといわれていますが、唇も同様で、冬は夏に比べて水分補給をする回数が減りがちのため、体内の水分が不足しやすく、唇が乾燥しやすくなってしまうようです。

香辛料などを使った刺激の強い食べ物や、落としきれなかったリップメイクが唇に付着した状態が続くことで、唇の荒れにつながることが考えられます。また、食事後にティッシュで唇をゴシゴシこすったり、メイクを落とすときに強くこすって落としたりすることで生じる摩擦が、唇が荒れる原因にもなります。さらに、歯磨きなどによっても、唇に負担がかかってしまうことがあるようです。

唇は「体調」によっても荒れやすくなることもあります。特に「皮膚は内臓の鏡」といわれるほど内蔵の影響を受けやすいため、粘膜と皮膚の境界にあたる、皮脂腺のない唇は乾燥しやすく、皮膚の中でもデリケートに傾きやすい部分といわれています。「食生活の乱れ」も唇の荒れにつながるので、栄養の偏りがないようにバランスのいい食事を心がけた上で、肌のうるおいを保つ天然保湿因子や、コラーゲンのもとになるタンパク質を積極的に取り入れることも大切です。