腸内フローラの改善

ヤーコンの代表成分のフラクトオリゴ糖はショ糖に果糖が1~3個結合して出来たオリゴ糖の一種です。人間の消化器官(消化酵素)では分解・吸収されにくい性質があり、そのまま大腸に到達することで腸内細菌に利用されと考えられている成分でもあります。このためフラクトオリゴ糖は腸内善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌)を増殖する働きが高いと考えられていて、整腸作用を持つ成分として特定保健用食品の認可を受けているものもあります。
ヤーコン生100gあたりのフラクトオリゴ糖の含有量は8.0g~9.0g程度と考えられています。オリゴ糖含有率が高いとされる野菜にはゴボウやタマネギがありますが、ゴボウは100gあたり3.6g、タマネギは2.8gと言われています。ヤーコンのオリゴ糖含有量はゴボウの約2.5倍・タマネギの約3倍と推測されていますから「オリゴ糖の王様」と呼ばれているのですね。

便秘予防

フラクトオリゴ糖は善玉菌の増殖・活発化に効果が期待できる成分であり、腸内環境を整えるサポートをしてくれます。また腸内フローラの状態が良くなると善玉菌が作り出す有機酸が増加し、腸のphを下げることで悪玉菌の抑制・腸の蠕動運動活発化=便通改善などにも繋がると考えられます。プロバイオティクスやプレバイオティクスが便秘改善に良いと言われるのもこのためだそうです。
ちなみにヤーコンは食物繊維が豊富だとも言われていますが、食品成分表に記載されている食物繊維総量は1.1gとジャガイモよりも少ない数値となっています。このため食物繊維補給源というよりは、オリゴ糖による整腸作用が期待できる食材と考えて摂取したほうが良いみたいです。食物繊維が豊富な食材・ヨーグルトなどの乳酸菌を含む食材と食べ合わせることで、便通改善や腸内フローラを整えるのにより高い効果が期待できますよ。

美肌効果

フラクトオリゴ糖を豊富に含むヤーコンは、腸内環境を整える働きが期待されています。腸内の善玉菌はビタミンB2・B6・B12、パントテン酸、ビオチン、ビタミンKなどのビタミン類を合成してくれる存在でもあります。善玉菌代謝物は肌の健康維持に関わる成分も多いですし、腸内環境が整うことは必要な栄養成分をしっかりと吸収できる基盤作りでもありますから、相乗して肌に必要な栄養をしっかりと補給することに繋がります。そのほかヤーコンにはポリフェノールが含まれているため、肌の抗酸化=アンチエイジングにも効果が期待されています。
加えて腸内フローラのバランスが良くなること・便通が整うことからも、老廃物や有害物質が血液に流れ込むことで起こるニキビや肌荒れなどの予防改善にも繋がると考えられます。腸内細菌は正常な免疫力の保持とも関係していますから、アトピー性皮膚炎などのアレルギー・皮膚炎症の軽減にも効果が期待されています。悪玉菌が生成する有害物質の減少や免疫力アップは、ターンオーバーの正常化や乾燥肌予防にも繋がるでしょう。

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