秋の味覚「柿」

秋の味覚の「柿」は、古い栽培暦を持つ世界に誇れる果実です。“kaki”という言葉は万国共通で、学名もディオスピロス・カキといい、“神から与えられた食べ物”という意味が有るほどです。

日本には奈良時代に中国から入ってきたと考えられていて、千年以上の栽培暦を持つ柿も有り、和歌や俳句にも数多く詩われています。

奈良時代には栽培が奨励され、北海道を除く日本列島のあちこちで自生し品種も非常に多かったようです。全国各地で無数の交配を繰り返してきた柿ですが、品種として優秀性が認識されるようになったのは、明治時代に入ってからで、新潟の八珍“平核無”、岐阜の水柿”富有”、静岡の次郎などが明らかにされたのもこの頃で、果樹園としての本格的な栽培が行われたのは昭和初期になってからのようです。

実は二日酔いにいい!

「柿」は昔から二日酔いにもよいといわれていて、渋みの元にもなっているシブオールというタンニン系ポリフェノールの一種に効き目があるようです。シブオールはアルコールの吸収を阻害し、ビタミンCとの相乗効果でアルコールの分解・排出を促進する働きが期待されています。

さらに柿にはアルコールデヒドロゲーゼという酵素も含まれ、これもアルコール分解を助ける働きがあります。ここに、カリウムによる利尿作用も加わり、柿のさまざまな栄養素が二日酔いの緩和に効果を発揮するそうです。

「柿」の葉にも栄養が豊富!

「柿」は実だけでなく葉にも優れた効果がある。ビタミンB1、B2、C、Kの含有量が多く、止血作用や血管強化作用などが期待できる。アルコールの分解を助けるビタミンCも豊富で、みかんの数十倍ともいわれるほどです。柿の葉茶などが有名ですね。

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