柿は、中国が原産の樹高2~5mほどに生長する落葉性の低木です。学名にKakiとつくほど、日本でも親しまれ、北海道と沖縄を除く全国各地で栽培されています。光沢のある葉っぱ、先が尖った楕円形をしており、秋に紅葉して枯れ落ちます。日本でも奈良時代には柿が売り物として販売されていました。また、平安時代の宮中行事には干し柿が献上されていたそうです。

種類

甘柿
① 次郎
愛知県や静岡県を中心に、全国地で栽培される品種です。実は250~300gと富有に比べて大きく、上部が平べったい形をしています。また、実の中に種がほとんど入っていないことから、食べやすいそうです。

② 富有
甘柿の中で最もメジャーな品種です。果実は200~250gと大きく、肉厚な果肉と強い甘みが特徴です。ただ、花が雌花にしかつかず、他の品種に比べて実つきが悪いことから、結実させるためには人工授粉が必要です。

栄養と効果

① ビタミンC
柿は、1個で100mgほどの豊富なビタミンCがあります。
これは大人の一日摂取量の100gと同じで、1個で1日の所要量を摂取できるというわけです。ビタミンCは強い抗酸化作用を持つのでシミ・そばかす・しわ・たるみなどの美肌対策や、疲労回復にも期待ができると言われています。

② ペクチン
柿に含まれるペクチンはそのほとんどが水溶性です。人の消化酵素では分解されないので食物繊維として機能し、整腸作用やコレステロール低下作用などがあります。干し柿はペクチンの含有量が非常に豊富なため便秘予防に効果的です。柿と牛乳を2対1の割合でミキサーでどろどろにし、冷やし固めると柿プリンができます。 ペクチンが多いからできるプリンです。

③ βカロテン
βカロテン(カロテノイドの一種)は体に入るとビタミンAに変換されます。カロテノイドは、活性酸素を除去しながら身体の抵抗力を高めて元気をつけ、病気を早く回復させてくれます。風邪の予防はもちろん、老化・ガン予防にも効果が期待されています。βカロテンは、ビタミンCと同じく強い抗酸化作用を持つ成分で、ビタミンCと同時に摂取することで相乗作用が起こるため肌荒れなどに効果的です。特に干し柿には、生柿と比較して約2倍のβカロテンを含んでおり、効率よく摂取することが出来ます。その他、β-クリプトキサンチン、ゼアキサンチン、リコピンなどのカロテノイドも含んでいます。

④ カリウム
カリウムを多く含むので「高血圧」や「むくみ」に効果的です。体内の血液に含まれるナトリウムを、尿と一緒に排出する作用があるからです。足がつる・疲れやすい・高血圧・不整脈・尿が出にくいこのような状態の時もカリウム不足があるかもしれません。

保存方法

①冷蔵保存
水をふくんだキッチンペーパーもしくはティッシュを小さく折りたたみ、柿のへたが下にくるような向きで置いておけばへたをたっぷり湿らせることができます。柿の向きを気にせず、へたを包むように湿らせたキッチンペーパーを当てておくのでも効果的です。

②冷凍保存
皮を剥いて保存すれば食べたいときにすぐに食べられるので便利です。また、皮を剥かずにそのままフリーザーバッグに入れて冷凍庫で寝かせておけば、1~2ヶ月ほど風味をキープできるそうです。くし形にカットしたものは、半解凍にしてシャーベット状にしてそのまま食べたり、スムージーの材料としても大活躍します。

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