はじめに

ゴーヤは、熱帯アジアをはじめとする熱帯地域に野生種が見られる、ウリ科ツルレイシ(ニガウリ)属のつる性一年草です。中国を経て日本に伝わったのは江戸時代。熟す前の果実に独特の苦味があって、形がウリに似ていることから苦瓜(にがうり)と和名が付けられました。レイシとも呼ばれます。九州や沖縄で栽培が始まり、とくに沖縄では語形が変化してゴーヤーと呼ばれ、食卓でおなじみの存在に。相性のよい島豆腐や卵といっしょに炒めたゴーヤー(ゴーヤ)チャンプルーは有名です。

ゴーヤの栄養素

① ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンの合成に不可欠な栄養素であり、血管や軟骨などを正常に保つはたらきがあります。また、皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼け対策に役立ちます。本来ビタミンCは熱に弱いため、加熱を短時間にしたり、生のままサラダで食べたりするのがおすすめですが、ゴーヤのビタミンCは油で炒めても損失がほとんどなく、加熱に強いという特徴があります。

② カリウム
カリウムは細胞内液の浸透圧を維持・調整する働きがあり、塩分の排出を促してくれます。塩分の摂り過ぎによるむくみが気になる場合は、カリウムの多い野菜や果物などを積極的に摂るようにし、塩分の高いものは控えるようにしましょう。

③ 葉酸
葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球を作り出すサポートをする役割があります。葉酸をしっかりと摂取することで、貧血対策にもつながるんですよ。また、細胞の生産・再生などを助けるはたらきから、正常な発育や成長にもかかわっています。

④ 不溶性食物繊維
不溶性食物繊維には、便の量を増やして腸内を刺激することにより、スムーズな排便を促すはたらきがあります。また、食物繊維は腸内にいる善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるのに役立ちます。

⑤ モモルデシン
ゴーヤの苦み成分「モモルデシン」には、胃粘膜を保護する、胃液の分泌を促すといった作用があります。胃のはたらきが活発になることで、食欲の増進が期待できます。

食べ過ぎは注意

胃液の過剰分泌による腹痛
苦み成分であるモモルデシンが胃液の分泌を促すと前述しましたが、過剰摂取によっては胃液が過剰分泌されて、負担がかかり胃痛につながるおそれがあるんです。適量ならば消化の助けとなりますが、摂り過ぎには注意しましょう。

関連するまとめ

毎回年明けに流行りだすインフルエンザ。種類や対策について

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症。風邪に比べると症状が重いです。

驚くべき生姜のパワー

生姜の持つパワーは古くから健康に特化した威力を発揮する成分が知られ重宝されてきました。

一度は経験したことが多い寒風摩擦。効果を覚えるとまたやりたくなりますよ。

乾布摩擦というと、冬に寒空の中お爺ちゃんが庭に出て上半身裸になり、タオルでゴシゴシ背中をこする・・・といった…

関連するキーワード