日本では古来から重宝されてきた「山椒」

「山椒」は古来から使用されてきた香辛料で、日本最古の史料である魏志倭人伝や、日本最古の歴史書である古事記に、山椒の古い呼び名である“ハジカミ”という名称で登場しているそうで、現存する香辛野菜の1つと言われています。平安時代には、その薬効の高さから薬として使用されており、多くの人々を救ってきたそうです。

ぴりっとした辛みがワインやビールとの相性が良いそうで、ヨーロッパ各地のレストランなどで日本産の山椒が料理に用いられているなど、世界各国で注目されている食材です。

「山椒」は花・実・芽の全てを食すことができ、それぞれ調味料や薬味、漢方薬など色々な用途で重宝されています。

「山椒」の優れた効果!

「山椒の実」には食物繊維やカルシウム、鉄分などといったミネラル類やビタミンB群やビタミンEなどのビタミン類が豊富に含まれていますが、注目すべき栄養成分はサンショオールやシトロネラール、ジペンテンにフェランドレン、ゲラニオール、リモネンなどの栄養成分です。

これらの栄養成分には胃腸の働きを向上させる効果や効能があり、漢方薬としても重宝されています。特にサンショオールには大脳へ刺激を与え、内臓器官を活発に働かせる効能があります。そのため、胃腸の機能を向上させ、消化不良によって引き起こされる胸苦しさや下痢、食欲減退などを改善させる効果があるんです。また、代謝を促進させ、発汗効果もあるため冷え性改善に効果が期待できます。

他にも「山椒」には鎮痛効果があるので、他の生薬と組み合わせて相乗効果を得たり、打撲や捻挫などといった症状を緩和させる働きもあるんです。漢方薬としては、鎮痛効果や胃腸不良をはじめ、殺虫や回虫駆除などに用いられます。

「山椒の果皮」は、しもやけやひび割れに効果があり、果皮に含まれるシトローネには胃もたれや体温を上昇させる効果があります。また、月経痛を和らげる効能もありますので、月経痛が酷い方は山椒を摂取してみると良いそうです。

食べ過ぎは禁物!

「山椒」は食べ過ぎる事で意識障害や酩酊状態になるなどの症状が出るという意見も多く、多量摂取や食べ過ぎは控えるべきであると考えられています。脳の活動を活発化させる効果や中枢神経系の刺激などにより、副作用の様な状況になってしまうので、食べ過ぎには注意しましょう。

また、人体には問題ないそうですが、サンショオールには毒性もあり、このサンショオールを含む果皮を煮た物を川に流す漁の方法もあるほどだそうです。

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