伝統の職人技!日本の焼き物①
一般に「焼き物」といわれてるものは、専門的には、「陶磁器」と呼ばれてます。そして陶磁器は、大きく「陶器」と「磁器」に分かれています。では焼き物を紹介していきます。
はじめに
一般に「焼き物」といわれてるものは、専門的には、「陶磁器」と呼ばれてます。そして陶磁器は、大きく「陶器」と「磁器」に分かれています。
「土もの」といわれる「陶器」は、陶土とよばれる粘土、つまり土が主な原料です。原料の違いで、それぞれの性質が違ってくるのだそうです。
「石もの」といわれる「磁器」は、陶石とよばれる岩石が主な原料となります。
焼き物の扱い方
1. 陶器は吸水性が高いので、醤油などの有色水分は「しみ汚れ」の原因になります。初めて使うときは、温水か水によく浸してからお使いください。
2. 洗う時は、洗剤の中に長時間つけおきしたり、熱湯で洗うことはさけましょう。腐食の原因となります。また、かたいタワシでこすると絵付けがはげることがあります。
3. 陶器はもちろん、磁器はかたいといってもしょせんワレモノです。扱いはていねいに、特に磁器は、部分的な衝撃にチップ(小さなカケ)を起こしやすいので注意しましょう。
①美濃焼
美濃焼(みのやき)は、岐阜県の東濃地方で作られている焼き物です。歴史と伝統に支えられながら、現在の生活にも溶け込んでいます。美濃焼の特徴は多様な種類が存在することです。美濃焼は1つの様式を持たず、15種類が伝統工芸品として指定されています。代表的なものは千利休によって確立され古田織部の美学によって作られた「織部」です。主に瀬戸黒天正年間に焼成されたため、天正黒・引き出し黒という呼称もあります。緑釉(りょくゆう)の深い色と個性的な形、幾何学的紋様の装飾が魅力で、作風によって黒織部・青織部・総織部などの種類があります。また「志野」は、釉薬(ゆうやく)の下に絵付けが施されたという点で、日本の陶器の歴史上で画期的な焼き物とされています。薄紅色が美しく、長石釉(ちょうせきゆう)による気泡状の風合いがある志野の最盛期は桃山時代でした。人間国宝の荒川豊蔵が尽力し、江戸時代にいったん姿を消した志野を再現し、現代にも息づいています。同様に近代になって再注目された「黄瀬戸(きぜと)」は、控えめで素朴な趣きがあり、人気のある美濃焼です。
制作工程
1. 土練り
固さ、水分が十分に均一になった土を、少しずつ回転させながら練ります。回転させるのは、中の空気を抜くためです。練った後が菊の花びらに見えるため、土練りは「菊練り」とも言われます。
2. 成形
美濃焼は主にろくろ、手ひねり、またはタタラ成型で作られます。原型から使用型まで多種多様な型を使用して、量産するのです。「い込み成型」は、凹の石膏型に泥状の粘土を入れて作ります。「圧力い込み成型」は、圧縮空気によって粘土泥を石膏型に送って成形する方法です。その他にも、「機械ろくろ成型」「全自動成型」「プレス成型」などの型を用います。
3. 乾燥
成形した後、削るなどの作業が終わったら、素焼きを行う前にゆっくり乾燥させます。乾燥の方法は、「陰干し」あるいは「天日干し」です。模様の貼り付け、金櫛・竹櫛で模様を描くなどの素地の装飾や厚さ、作品の大小で乾燥に必要な時間が異なります。それぞれ適正な時間をかけて充分な乾燥が必要です。
4. 素焼き
素焼きは原料の土の水分をとばし、可燃物を燃やして強度を上げる工程です。700度~800度の温度で時間をかけて焼成します。素焼きをすることによって、釉薬がかけやすくなるのです。
5. 下絵付け
下絵付けは施釉(せゆう)の前に行う工程で、釉薬の下に絵を描くことです。乾燥させた生地を素焼きしたものに、好きな色の顔料を使って絵付用の筆で描いていきます。主な顔料は、コバルトや鉄、銅などです。描き終わったら上から「透明釉」をかけていきます。「誤須」とよばれる酸化コバルトを使用すると藍色に発色し、「鉄」で描いたものは 茶褐色や黒褐色に発色をするのが特徴です。
6. 施釉(せゆう)
素焼きした作品に、釉薬をかけることを施釉といいます。釉薬は焼くと溶けて、表面にガラスのような膜を作るため、透水性がなくなり硬度が増すのです。色を付け、光沢を与えて作品を装飾する役割をします。釉薬の基本は、灰釉・長石釉・鉛釉の3つの種類です。この基本に鉄や銅、金属を加えて、いろいろな釉薬ができます。 施釉の主な手法は、「ずぶがけ」・「ひしゃくがけ」・「スプレーがけ」などです。
7. 本焼
施釉後に高温で行う焼成が、本焼です。窯詰めは丁寧に行い、窯全体が均一の密度になるように慎重に置いていき焼きあげます。主な窯の種類は、登り窯、ガス窯、電気窯などです。
8.上絵付け
上絵付けは、本焼した後に、上絵用の絵の具を用いて絵や文様を施すことです。赤絵・色絵・五彩の上絵付があります。絵具は、鉄・銅・コバルト・マンガンなどの金属にソーダや鉛などをプラスして調合したものです。繊細な線を書き込んだ後、色が飛ばないよう本焼よりも低い700~800度で焼成を行います。
9. 完成
最後の焼成が終了後、やすりがけを施して仕上げます。
関連するまとめ
海外旅行のお土産でお困りのあなた!これを参考にして、喜ばれるお土産を買ってきて下さい…
もらって嬉しい中国のお土産をジャンル別に紹介します。お土産に最適な中国茶やお菓子、自分へのお土産に買って帰り…
アクセスランキング
人気のあるまとめランキング
アンケート特集
みんなはどう思っている?
やっぱりスポーツのできる男はかっこいい?
スポラボ編集部 / 610 view
運動の時の水分補給!!気になるスポーツドリンクの成分とは?
スポラボ編集部 / 505 view
スポーツする時の大切な水分補給!!何を飲んでる?
スポラボ編集部 / 480 view