「雑炊」は、だし汁に、炊いたお米と魚介類や肉類、野菜等を加えて調味料とともに再度炊き上げたもので、鍋のしめとしても定番で、残り汁にご飯を加え、再度煮る方が馴染みがありますね。

もともとは、水を加えてご飯を増やすことから、“増水”と言われていましたが、ご飯以外にも具を加えるようになったことから「雑炊」という字があてられるようになったそうです。

「おじや」は、もともとは「雑炊」のことを意味していて、宮中で使われる女房言葉だったそうです。現在では、「おじや」はご飯の粒が残らないように粘り気が出るまで煮込んで仕上げたご飯のことを言うそうです。これだと、大量の水でお米をやわらかく煮た「おかゆ」に近い感じですね。

「おかゆ」は一般的にはお米で作りますが、雑穀や芋などで作る場合もあるそうです。醤油や味噌などで味付けする「雑炊」や「おじや」とは違い、水、または塩のみで味付けされることが多いのが「おかゆ」です。

「雑炊」と「おじや」ですが、実は地域によって様々な違いもあり、統一した基準はないそうです。どれが正しい違いということがなく、「雑炊」と「おじや」のはっきりした違いというものはないんだそうです。

これに対し、似ていると言われる「リゾット」は、はっきりとした違いがあります。「雑炊」と「おじや」が、“炊いたご飯”を出汁などで煮込むのに対し、「リゾット」は、“生のお米”を炒めてから煮込みます。

洋風の鍋のしめはリゾットと思いきや、“炊いたご飯”で作ることが多いので、実際にはリゾットではないんです。