静かなる病気と呼ばれる「骨粗鬆症」とは

「骨粗鬆症」は、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気です。最初は自覚症状がないそうですが、腰や背中に痛みが生じて医師の診察を受けてから判明することも多いそうです。ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もあります。サイレント・ディジーズ(静かな病気)と呼ばれるように、深く静かに進行していきますので、自覚できるほどの症状が表れるのは更年期を過ぎてからだそうです。

骨粗鬆症は閉経期以降の女性や高年齢の男性に多くみられますが、若い人でも栄養や運動不足、ステロイド剤(グルココルチコイド剤)などの影響でなることもあるそうです。長年の生活習慣が原因となることから、生活習慣病の1つとしても考えられています。

毎日の食事で「骨粗鬆症」を予防しよう!

食事で「骨粗鬆症」を予防するために、また治していくためにも、カルシウムとカルシウムの吸収を助けるビタミンDを多く含む食品をとることが大切です。カルシウムは乳製品や大豆製品、小魚、緑黄野菜、海草などに多く含まれています。骨粗鬆症を含めた生活習慣病は、長年の食生活のかたよりが大きな原因となりますから、毎日の食事をバランスよくとることがすべての病気を予防する基本であることに変わりはありません。

しかし栄養に注意している人でも、カルシウムの摂取だけがどうしても不足してしまうのが現状のようです。現在の日本人は、糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン・ミネラルのすべての栄養素を十分とっていますが、唯一カルシウムだけは所要量に達していないそうです。

いろいろな種類の食品をバランスよく、しっかり食べることを基本にして、そのうえでカルシウムの摂取を意識して行うことが望まれます。最低限、毎日の食卓にあと200ミリグラムのカルシウム、目安として牛乳1本分、豆腐なら半丁を加えると良いそうです。

運動を心がけて、「骨粗鬆症」を予防しよう

若いころ運動をしなかった人や、長い間病気で寝込みがちだった人は、体格がきゃしゃになり、骨が弱く、骨折しやすいことが知られています。骨を丈夫にするためにはカルシウムをとることが必要ですが、それと同じくらい運動が大切になります。

これは、運動で骨に力がかかると、骨に弱いマイナスの電気が発生し、カルシウムを呼び寄せるからだそうです。また、運動は骨の血液の流れをよくし、骨をつくる細胞の働きを活発にしてくれます。

運動の効用はもうひとつあり、運動によって体の筋肉がきたえられ、身のこなしがよくなると、転びにくくなり、骨折の防止にもつながります。骨を強くするための運動は、重量挙げのような負荷の大きい運動ほど有効ですが、ふつうは散歩やゲートボールなどの趣味の範囲でも十分です。家事で毎日こまごまと動くことでも骨を強くできます。大切なことは、毎日続けることになります。

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