古くは天皇や将軍への献上品・神様への捧げ物として使われていた鮭。どんな効果があるのでしょうか。
世界の漁獲量の3分の1を日本で消費するという鮭。焼き魚はもちろん、おにぎりやお弁当、お寿司などにも多く使われている魚ですね。
疲労回復
鮭にもイミダゾールジペプチド(イミダペプチド)と呼ばれる、アミノ酸のヒスチジンとアラニンの結合体が含まれています。魚に含まれているのは“アンセリン”と呼ばれる結合構造のものが多くなっています。このイミダゾールジペプチド(アンセリン)は抗酸化作用を持ち、疲労物質とされる乳酸の代謝を促すことで疲労回復に役立つと考えられています。疲労感は肉体・精神(脳)共に負荷がかかことで活性酸素が発生し、その結果として生じる場合も多いと考えられています。
生活習慣病予防
鮭に含まれている成分として、天然色素成分でカロテノイドの一種「アスタキサンチン」が注目されています。アスタキサンチンは活性酸素を抑制・除去する働きを持つ抗酸化物質の一つで、カロテノイド類の中で最も高いと言われるほど強力な抗酸化作用を持つと考えられており、さらに細胞膜の内外と働く場所が決まっている抗酸化物質が多い中で細胞膜内外を選ばずに作用する成分とも言われています。この優れた抗酸化作用によってアスタキサンチンは活性酸素増加が引き金となって起こる、生活習慣病の予防に有効とされています。
骨の健康に
鮭にはビタミンDも豊富に含まれています。
ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を促す栄養です。カルシウムやリンの吸収を促すことで、骨を健康に維持したり、強くしたりする効果があります。
また、ビタミンDには血中のカルシウム濃度を一定に保つ働きがあるため、カルシウムの働きである神経伝達や筋肉の収縮をスムーズに行う手助けをします。
ちなみに、鮭と牛乳の組み合わせは効果が絶大です。
牛乳にはカルシウムが含まれていますが、乳糖やカゼインペプチドという成分も含まれており、これらの成分が吸収しにくいカルシウムの吸収を高める働きがあります。
つまり、カルシウムの吸収率の高い牛乳とそれを促す効果がある鮭は、とっても良い組み合わせなんです。レシピとしては、鮭と牛乳を使ったクリームシチューや鮭と野菜のクリーム煮などがおすすめです。
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