実はあまり知らない!?マンション内やお店に設置してある消火器のあれこれを教えます!
火災警報機は、住宅での設置が義務化され、どこの家庭でも設置されていると思いますが、消火器については家庭での設置義務はなく、ある調査によると約6割の家庭が消火器を備えているとされています。
家庭用消火器の消化の仕組みや種類について少しずつですがご紹介します。
薬剤種別
薬剤種別の分類では、粉末系消火器、水・泡系消火器、ガス系消火器に分かれます。
これらの中で家庭用消火器としてよく使用されるものとして、粉末系消火器のABC粉末消火器、水・泡系消火器の強化液消火器を記載します。
ABC粉末消火器
一般家庭に最も普及している消火器はABC粉末消火器といわれるもので、窒息法と抑制法を併用して消火します。
この消火器の主成分は、リン酸アンモニウムや硝酸アンモニウムなどです。
消火剤を噴射させると、非常に細かい霧状の粉末が火元周辺の酸素や気化ガス濃度を下げます。(窒息法)
同時に、化学反応の過程で生じる遊離基(フリーラジカル)は化学反応を促進し、燃焼を拡大させますが、これと粉末が結びつくことにより化学連鎖反応を抑制します。(抑制法)
また、遊離基と結合した粉末の一部はアンモニアとリン酸に分解されますが、このアンモニアは遊離基を減少させ、リン酸はさらに分解が進み、その際に熱を吸収します。(冷却法)
粉末消火器は粉末が火元全体を数秒で覆って一気に炎が収まります。
粉末は固形物に浸透しないので、木材などが燃えた場合には火種が残り、場合によっては後で水をかけるなどの処理が必要となるようです。
また、粉末が充満するので、消火作業中は視界の妨げになり、吸い込むとむせてしまい、部屋中が粉まみれになり、後の清掃が大変なようです。
強化液消火器
強化液消火器は水を用いた冷却法で消火します。水だけでは気温が低い冬には凍ってしまうため、約-20℃まで凍らない炭酸カリウム水溶液などの強化液を混ぜています。
強化液は燃焼で発生した気体と酸素が結合するのを防ぎ、可燃物に作用して酸素と結び付きにくい炭素と、水に分解します。(抑制法)
強化液タイプは一気に炎を抑えることはできませんが、視界が遮られないので、確実に消すことができます。全般的に放射後の清掃が簡単で、布などで拭き取るだけで済みます。
価格はやや高めです。
消火器の使用期限
一般家庭向け消火器の使用期限は、おおむね5年(業務用はおおむね10年)です。
ラベルに表示されている「設計標準使用期限」で確認することができます。
使用期限を過ぎた消火器は破裂による人身事故の危険があり、使用期限に達していなくても、腐食、キズ、変形などがみられる場合には直ちに交換しましょう。
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筋トレ、走ること、食べることが好きです。
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