これから旬を迎えるナス。どんな効果があるのでしょうか。
ナスは日本でも古くから食されてきた野菜の一つ。煮浸し・焼きナスなどの素朴でほっこりとした味わいをたのしめますし、漬物や天ぷらなどは高級和食にも用いられています。
夏バテ予防に
古くからナスには体を冷やす作用があると言われており、体内の余分な熱をとり火照りを鎮めることから、夏バテや火照りの解消にも役立つ食材として食されてきました。「秋なすは嫁に食わすな」の良い方の解説もこの作用に起因するものと考えられており、冷え性の方や妊娠中の方は食べ過ぎ注意と現代でも言われている存在です。
栄養的に見てもナスは約93%が水分ですし、100gあたり220mgとカリウムが比較的多いことが特徴と言えます。お漬物など冷たい状態で食べれば冷水を飲むのと同じ様に身体をひんやりさせてくれますし、カリウムは利尿作用によって体の熱を水分と一緒に放出させる働きが期待できます。加えてナスに含まれているコリンという水溶性ビタミン様物質(リン脂質構成物質)も、胃液の分泌促進などによって食欲不振解消をサポートしてくれると考えられています。栄養補給をサポートすることからも夏バテの回復を助ける働きに繋がります。
目の疲労回復にも
ナスには植物に含まれているポリフェノールの一種である、アントシアニンという栄養が豊富に含まれています。
アントシアニンは、4000種類以上あるとされるポリフェノールの中でも代表的な栄養成分のひとつで、ブルーベリーやプルーンなどにも含まれています。
アントシアニンはブルーベリーに多く含まれる栄養というのは知られていますが、ナスのような野菜にも含まれています。
このアントシアニンには、免疫力を高める抗酸化作用とともに、血栓を防いでくれる効果があります。
生活習慣病予防に
ナスに含まれているポリフェノールは抗酸化作用によって血中脂質や悪玉(LDL)コレステロールの酸化を抑制し、正常な血液循環をサポートする働きも期待されています。加えてナスニンにはコレステロール低減作用を持つ可能性があることが報じられていますし、レシチンは肝臓や血管などに脂肪が沈着するのを抑制する働きがあると考えられています。ナスにはナトリウムの排泄を促すことで血圧の上昇を抑えてくれるカリウムが含まれているほか、コリンから生成されるアセチルコリンも血管を拡張させ血圧を下げる働きがあります。
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