格闘技で行われる「計量」とは

ボクシングは、体重が試合に大きく影響します。

格闘技には階級があるため、厳重な体重管理がされています。計量とは、格闘技において階級分けを行うために試合前に体重を計測する制度です。これをもとに試合の階級分けがされていきます。

柔道、空手、キックボクシングなどの他の格闘技でも計量はあります。やはり、体重差が生じるとフェアな勝負ができなくなるため、階級をしっかりと分けます。特にボクシングの階級は細かく分かれているので計量も厳しくなります。

「計量」の重要性

体重が違うと打撃の重さが変わってきますので公平な試合を行うためには階級を細かく分けるということは絶対に必要なのです。

例えば、ミニマム級(47.62Kg以下)とライトフライ級(48.97Kg以下)の差は1.35Kgです。この範囲で体重の管理を行えないと、契約体重オーバーとなります。

やはり、厳しいのは当日の計量を元に階級を決めるのではなく、事前に指定した契約体重で試合をするため、そこ照準を合わせなければいけない点ですね。

そのため格闘技の選手は試合に向けて必死で減量するのです。

減量をしすぎると力が弱くなりますし、超過するとペナルティを科せられますので程よい体重で成功させなければいけません。

ただ練習するのではなく、試合に出場できるように体重を調整することが大切になります。

計量のルール

プロボクシングの計量ルールに基づくと原則、試合の前日までに契約体重以下に落とす必要があります。

ただし、ヘビー級は体重制限がないので2日前に計量が行われることもあります。

また、下着のまま計量を行いますが、制限体重以下にできなければ全裸での計量も認められています。

IBF(国際ボクシング連盟)は独自の計量ルールを規定しています。

前日計量だけではなく、当日の計量も行います。前日計量から10ポンド以上増やしてはいけないと定められています。

もし、10ポンド以上体重が増えてしまった場合は体重超過になります。

これは、ゲンナジー・ゴロフキン対ダニエル・ジェイコブス戦でジェイコブスがIBF王座獲得の権利を放棄して当日計量を拒否したことから始まりました。

当日計量で10ポンド以下に抑えた選手が不利になることを考慮し、IBFのタイトルマッチはこのルールで行われます。

「計量」をクリアできなかった場合

もし、ボクシングの計量に失敗し、体重超過になった場合どうなるのでしょうか?

プロボクシングは興行です。お金がかかっているのでよほどの体重オーバーでなければ試合中止にはなりません。

ただ、ファイトマネー没収などのペナルティを科せられます。

JBC(日本ボクシングコミッション)が2018年9月14日に体重超過のルールについて発表しています。

超過が契約体重の3%以上の場合は失格、3%未満であれば2時間の猶予で再計量が行われます。

しかし、8%以上の超過では試合中止になります。

国際マッチ以外は、試合が決定されても制裁金、ライセンス停止など罰則は重いです。

世界タイトルマッチの体重超過は、王者が体重オーバーした場合はその時点で王座剥奪で、挑戦者が勝利した場合、挑戦者の王座認定となります。

挑戦者が体重オーバーした場合は挑戦権剥奪で、王者の防衛認定となるノンタイトル試合となります。

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