「耳鳴り」のメカニズムとは

人間は音を耳で聞いているようで、実は音を認識しているのは、耳ではなく、脳なんだそうです。耳を構成する外耳、中耳、内耳という三つの部位を音が順に伝わり、電気信号に変換されて脳に伝えられます。このため、音を聞いているのは耳ではなく、電気信号で脳へ伝わって初めて、音として認識されているんだそうです。

「耳鳴り」が起こるメカニズムはまだ明らかになっていないそうですが、音が聞こえにくくなった時、音を聞こうとして脳が過度に興奮して起こる症状と考えられています。これは音が聞こえにくいと、内耳から脳に向かう電気信号が届きづらくなります。脳に向かう電気信号が届きづらい状態だと、脳は過度に興奮状態となり、弱くなった電気信号を強化しようとします。すると、電気信号が増幅し、「耳鳴り」として聞こえる、という仕組みが考えられているそうです。

「耳鳴り」の症状とは

「耳鳴り」はその日の体調や精神状態によって、聞こえ方や感じ方が変わり、同じ症状でも、気にする人とあまり気にしない人で個人差があります。ほとんど気にならない方から、終始悩まされて夜も眠れない方までいるそうです。

気になり方が酷くなるほど、「耳鳴り」の症状だけでなく、精神状態も悪くなっている可能性があります。耳鳴りの症状がある人は、体調や気分によって左右されている可能性があるので、継続して症状を記録しておけば、医師に相談しやすくなるそうです。

重度の「耳鳴り」が続くと、不眠になったりうつ病になったりする可能性があります。また、耳鳴りをそのままの状態にすると、同時に症状を引き起こしている原因となる病気も放置することにもなります。チェックの結果にかかわらず、ご自身の症状に不安がある方は専門医に相談しましょう。

「耳鳴り」の改善・予防法とは

「耳鳴り」が起きる要因は明らかな病気の他に老化や疲労、ストレス、過度なダイエット、飲酒・喫煙、姿勢の悪さ、首・肩こり、運動不足による血行不良、病気など様々です。明らかな原疾患が無く日常の生活習慣が原因となっているケースは、セルフケアで改善と予防が可能な場合もあるそうです。

就寝前の環境を変える!

就寝前をはじめとする静かな環境のときほど、気になる方は多いようです。そんなときに効果的なのが、自然の音を常に流しておく方法があります。ヒーリーングミュージックが理想的ですが、睡眠に支障をきたさないのであれば、ラジオやテレビでも良いそうです。音を流しているだけで、耳鳴りの症状緩和につながることがあります。

音を流すときのポイントは、耳鳴りが少しだけ聞こえる程度にすること。耳鳴りの音が相対的に小さく感じるので、気にならなくなるそうです。

睡眠の質を改善する!

「耳鳴り」の多くは、脳が過度に興奮してしまっているときに起こります。身体の不調や心身のストレスも、脳を興奮状態にさせてしまうため、耳鳴りの原因となります。心身の不調やストレスを改善するには、質のよい睡眠が一番です。睡眠ホルモンとよばれるメラトニンの分泌を正常に保ち、自然な眠気と深い眠りの時間をとることでストレスの原因を取り除きましょう。

質のよい睡眠をとるために、すぐできる方法として、寝る1~2時間前には、部屋をホテルの室内のようにほの暗くしておくこと、睡眠前にパソコンやスマートフォンなどの強い光を見ないこと、などがおすすめです。

食生活を改善する!

「耳鳴り」の予防には、食事を和食中心にすることがオススメです。和食でよく使う食材には、耳鳴りの原因となる脳の興奮状態を和らげる効果がある栄養素が含まれているからなんだそうです。

血管拡張を抑制するマグネシウム、神経細胞の興奮を抑制するビタミンB2、神経細胞の働きを安定させる食物繊維などですが、これらの栄養素は耳鳴りに限らず、健康的に生活するためにも欠かせないものなので、日頃からバランス良く食事に取り入れるようにしましょう。

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