体幹とインナーマッスルの違いは?

私たちの体には約600もの筋肉が存在します。その筋肉は、体の中心部(骨に近い部分)から何層にも重なっていますが、この中で、比較的体の中心部に近い筋肉のことをインナーマッスルと呼び、皮膚の上から触診できる筋肉をアウターマッスルと呼びます。

インナーマッスルは、体の比較的深い部分にある筋肉の総称で、腹部や背部だけでなく、腕や脚など全身に存在します。体の奥深くにあることから「深層筋」と表現されたりもします。

では体幹とは、体のどの部分を指すのでしょうか? 体幹は、頭と四肢(両腕、両脚)を除く胴体部分のことを言います。両肩、両股関節の4点を結び「ボックス」なんて表現されたりもします

つまり、インナーマッスルは「深さ」を意味し、体幹は「場所」を意味しています。

体幹には、インナーマッスルはもちろん含まれていますが、アウターマッスル(表層筋)も含まれているのです。そして、体幹とインナーマッスルは、同じ「鍛える」でも、意識すべき場所が全然違うのです。

体幹にあるインナーマッスル

・腹横筋
腹筋の深部にある筋肉。体幹の安定性に関わる重要な筋肉で、上肢の運動時に最初に収縮する部分です。排泄を助ける作用や、強制的に息を吐く努力呼気の作用があります。

・多裂筋
腰背部の深部にある筋肉。頚椎から腰椎にかけて細かい束のような筋肉の連なりです。脊柱を安定させる作用があります。

・横隔膜
胸郭の下に半球型についている筋肉のこと。歌唱などに用いられる呼吸法である、腹式呼吸に使います。
息を吸うときは、横隔膜が下へと下り腹腔の内臓が押し下げられます。反対に息を吐くときは横隔膜が持ち上がり、胸腔に圧がかかります。

・骨盤底筋群
骨盤の下部にハンモック状についている筋肉の総称のことです。この全体の筋肉が緩むと、尿もれや内臓の下垂につながります。

・肩関節
肩関節の安定に作用する筋肉です。回旋筋腱板を形成する肩甲下筋や棘下筋などを指します。

・ 股関節
股関節後面深部にある深層外旋六筋などを指します。また関節の安定や歩行の安定性に関与する筋肉です。

インナーマッスルを鍛えて得られる効果

・基礎代謝アップ
体の内側の筋肉が安定することで、内臓を正しい位置に戻すことができます。内臓の位置の安定は、臓器の働きを向上させることにもつながるので、基礎代謝を上げることができます。
ダイエットやスタイルアップに抜群の効果がありますよ!

・体のバランスを整える
体のバランスをコントロールする筋肉こそがインナーマッスル。インナーマッスルは関節部分と密接にくっついているので、鍛えるほど関節を正常な位置に戻してくれます。
怪我防止や筋肥大に効果的で、なりたい体づくりをサポートする役割があります。

・血行促進
インナーマッスルは、腹筋だけでなく、肩や腰などの筋肉部位にも存在しています。体全体にある関節部分を矯正することで正しい姿勢をキープし、血行を促進します。
インナーマッスルを鍛え関節を正しい位置にキープすることは、ダイエットや冷え防止など、様々なポジティブ作用をもたらしてくれるのです。

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